常磐線
読み:じょうばんせん
外語:Jo^ban Line
上野と仙台を柏経由で結ぶ、
JR東日本
の運転系統の一つ。
常磐とは、常陸と磐城のそれぞれの頭文字で、これらの地域を通ることから付けられたと考えられている。
目次
路線概要
路線の情報
起点・終点
路線
常磐線快速
起点終点
路線
常磐線各駅停車
起点終点
路線
所属
路線の状況
概況
デッドセクション
問題
地磁気観測所
頓挫
種別関係
改正以前
現在
路線の特徴
運転系統の情報
接続する主な路線
東京都
千葉県
茨城県
福島県
宮城県
経由する自治体
列車の情報
主な車両
特急車両
通勤・近郊型車両
路線概要
延長: 343.1km(日暮里〜岩沼)
軌間
: 1067mm軌道(JR在来線の
狭軌
)
駅数: 86駅(起点、終点の駅を含む)
単線複線:
複線
(上野〜北千住)
複々線
(北千住〜取手)
複線 (取手〜四ツ倉)
単線
(四ツ倉〜仙台)
電化区間: 全線
電化
架空電車線方式
・
直流電化
1500V (上野〜取手/藤代)
架空電車線方式・
交流電化
20000V/50Hz (取手/藤代〜仙台)
閉塞方式
: ‐
保安方式:
ATOS
(上野〜羽鳥)、
ATS
運転速度: (未確認)
所要時間: (未確認)
ラインカラー
: (指定なし)
路線の情報
起点・終点
起点: 上野
終点: 仙台
路線
常磐線は
線路別複々線
となっており、緩急分離運転が行なわれている。
この区間には、各駅停車「常磐線」が走る線路(常磐緩行線)と、
快速列車
「
常磐線快速
」が走る線路が別々に存在する。
常磐線 (本線制度)
常磐緩行線
常磐線(各駅停車)
快速列車用の線路
常磐線快速
常磐線快速
起点終点
西側: 上野
東側: 取手 (取手以東は仙台まで乗り入れ)
路線
東北本線
(上野〜日暮里)
常磐線
(日暮里〜取手)
常磐線各駅停車
起点終点
起点: 綾瀬
終点: 取手
路線
常磐線 (綾瀬〜取手)
所属
JR東日本
: 全区間
路線の状況
日本で初めて在来線による130km/h(312km/hBeat)運転を開始した路線であり、また日本で唯一、
通勤形
による15両運転を実施している路線である。
概況
JR東日本の運転系統では、上野〜仙台までを結ぶ長い路線である。
デッドセクション
の影響で、大きく取手駅で分断している(後述)。
つまり、上野〜北千住〜取手間で快速、北千住〜取手間では各駅停車という二系統に別れた運行が行なわれている。各駅停車は、ほぼ全列車が綾瀬から
東京メトロ千代田線
と
相互乗り入れ
の直通運転を行なっている。
快速と各駅停車は共に常磐線だが、ダイヤ面でも特に互いの考慮が無く、完全に別の路線という扱いになっている。
デッドセクション
問題
取手〜藤代に交直
デッドセクション
があるため、直流電車は取手までしか行くことができない。
最近は取手以北の宅地化が急速に進んでいるため、
特急
や、取手以北に行く
普通列車
は非常に混雑している。現に、金曜夜の最終下り特急などでは「お乗りになったお客様から順に中へお詰めください」などという、特急とは思えないアナウンスが入ることが日常茶飯事である。
地磁気観測所
取手以北が
交流電化
となっている理由は、沿線の
茨城県
石岡市柿岡に世界的な地磁気観測所があり、直流電化だと観測データに影響が出てしまうためである。
これは常磐線だけではなく、
関東鉄道
が全線非電化のままであったり、
つくばエクスプレス
も守谷以北を交流電化せざるを得ないなど、影響は広範囲に及んでいる。
房総半島にも小規模な地磁気観測所があるが、この地区の直流電化の際は容量の小さな
変電所
を多数設置し、地磁気観測所への影響を無くす努力がなされた。しかし、こちらの規模は房総地区の観測所とは桁違いのため、観測機器が進歩しても影響がゼロになることは有り得ないと考えられている。
頓挫
現在の直流区間、日暮里〜取手は40km程度の距離である。他線の
山手線
からの距離に置き換えると、
東海道線
なら品川〜大船、
中央線
なら新宿〜高尾、
宇都宮線
なら田端〜久喜程度の距離に相当する。
常磐線の輸送改善のため、せめて土浦あたりまで直流区間を延ばそうという計画が持ち上がったこともあるが、先の事情により実現には至らなかった。
種別関係
改正以前
かつては、種別関係が理解不能な路線として有名だった。
特急
が最速であることは良いのだが、それ以下停車駅数が少ない順に、「
通勤快速
」、「
普通
」、「
快速
」、「
各駅停車
」となっており、普通と各駅停車が異なる上に、普通と快速の概念が一般と逆転していた。
つまり、快速よりも普通の方が通過駅が多く、このために「
快速が止まるが普通は通過する駅
」が、かつて存在したのである。
これは、「快速は各駅停車に対する快速という考え方であり、通勤形車両を使っている。一方で普通は近郊型車両を使っており、全列車が取手以北を走る」という考え方であったらしいが、初めて常磐線に乗る人は必ず戸惑った。また、取手以北を走る緑帯の通勤形
E501系
は「普通」として案内されており、これがさらに混乱に拍車をかけた。
さらに、各駅停車に乗った際も理解不能な問題「
綾瀬問題
」が発生する。
現在
2006(平成18)年3月のダイヤ改正で遂に常磐線から通勤快速は消えた。綾瀬問題は解決していないが、種別関係は常識の範囲となり、現時点では次のように整理されている。
上野〜取手
各駅停車 (路線図では
灰色
)
快速 (路線図では緑=快速電車色)
快速 (路線図では青=中距離電車色、取手以北は普通列車になる)
特別快速 (路線図では赤)
取手〜仙台
普通 (路線図では青=中距離電車色、取手以西は快速になる)
特別快速 (路線図では赤、取手〜土浦)
東北本線 (路線図では緑、岩沼〜仙台)
二種類の快速は、行き先が違うだけで停車駅は同じであるため、利用者が混乱することはなくなった。
上野発時は、取手行きと取手以北行きで分けられ、前者が路線図で緑、後者が青で、後者は取手からは「普通」に種別変更され、この時に
列車番号
も変わる。
路線の特徴
運転系統の情報
起点から終点まで、常磐線を一本で結ぶ列車はない。
全線を走行するのは「常磐線快速・普通」という種別になるが、これも実際には上野発仙台行きなどは無く、次の区間に別れていてこの範囲内で運行されている(例えば、上野発勝田行き、仙台発原ノ町行き)。
常磐線各駅停車(綾瀬〜取手)
常磐線快速
(上野〜取手)
上野〜松戸
松戸〜我孫子
我孫子〜取手
常磐線快速・普通(上野〜取手〜仙台)
上野〜我孫子
我孫子〜取手〜土浦
土浦〜友部
友部〜水戸
水戸〜勝田
勝田〜日立
日立〜高萩
高萩〜大津港
大津港〜いわき
いわき〜久ノ浜
久ノ浜〜富岡
富岡〜原ノ町
原ノ町〜相馬
相馬〜新地
新地〜山下
山下〜仙台
接続する主な路線
上野〜取手間については快速停車駅と各駅停車停車駅についてマークを付けてある。
東京都
上野[快] (着:9〜12、17番ホーム)
JR東北新幹線
(19〜22番ホーム)
JR上越新幹線
(同上)
JR長野新幹線
(同上)
JR山形新幹線
(同上)
JR秋田新幹線
(同上)
JR京浜東北線
(1・4番ホーム)
JR宇都宮線
5〜9、13〜17番ホーム)
JR山手線
(2〜3番ホーム)
JR上越線 (5〜9、13〜15、17番ホーム)
東京メトロ銀座線
東京メトロ日比谷線
日暮里[快] (着:3〜4番ホーム)
JR山手線 (10〜11番ホーム)
JR京浜東北線 (9、12番ホーム)
京成電鉄・
京成本線
(1〜2番ホーム)
日暮里・舎人ライナー
三河島[快]
南千住[快]
東京メトロ日比谷線
つくばエクスプレス
北千住[快]
東武伊勢崎線
東京メトロ日比谷線
東京メトロ千代田線
つくばエクスプレス
綾瀬[各]
東京メトロ千代田線
亀有[各]
金町[各]
千葉県
松戸[各・快]
新京成電鉄
北松戸[各]
馬橋[各]
流鉄
新松戸[各]
JR武蔵野線
北小金[各]
南柏[各]
柏[各・快]
東武野田線
北柏[各]
我孫子[各・快]
JR成田線
天王台[各・快]
茨城県
取手[各・快]
関東鉄道
常総線
藤代
佐貫
関東鉄道 竜ヶ崎線
牛久
ひたち野うしく
荒川沖
土浦
神立
高浜
石岡
羽鳥
岩間
友部
JR水戸線
内原
赤塚
偕楽園
水戸
JR水郡線
鹿島臨海鉄道
大洗鹿島線
勝田
茨城交通
湊線
佐和
東海
大甕
常陸多賀
日立
小木津
十王
高萩
南中郷
磯原
大津港
福島県
勿来
植田
泉
湯本
内郷
いわき
JR磐越東線
草野
四ツ倉
久ノ浜
末続
広野
木戸
竜田
富岡
夜ノ森
大野
双葉
浪江
桃内
小高
磐城太田
原ノ町
鹿島
日立木
相馬
駒ヶ嶺
新地
宮城県
岩沼から東北本線へ乗り入れ、仙台まで直通運転をしている。
坂元
山下
浜吉田
亘理
逢隈
岩沼
JR東北線
館腰
JR東北線
名取
JR東北線
南仙台
JR東北線
太子堂
JR東北線
長町
JR東北線
仙台市地下鉄
南北線
仙台
JR東北新幹線
JR秋田新幹線
JR東北線
JR仙山線
JR仙石線
仙台市地下鉄
南北線 (徒歩約10分)
経由する自治体
東京都
台東区
‐
荒川区
‐
足立区
‐
葛飾区
千葉県
松戸市 ‐
流山市
‐
柏市
‐ 我孫子市
茨城県
取手市 ‐龍ヶ崎市 ‐ 牛久市 ‐ 稲敷郡阿見町 ‐ 土浦市 ‐
かすみがうら市
‐ 石岡市 ‐ 小美玉市 ‐ 石岡市 ‐ 笠間市 ‐ 水戸市 ‐
ひたちなか市
‐ 那珂郡
東海村
‐ 日立市 ‐ 高萩市 ‐ 北茨城市
福島県
いわき市
‐ 双葉郡広野町 ‐ 楢葉町 ‐ 富岡町 ‐ 大熊町 ‐ 双葉町 ‐ 浪江町 ‐ 南相馬市 ‐ 相馬市 ‐ 相馬郡新地町
宮城県
亘理郡山元町 ‐ 亘理町 ‐ 岩沼市 ‐ 名取市 ‐ 仙台市
列車の情報
主な車両
走る車種もバラエティに富んでいる。
特急車両
(485系 (ひたち)) (廃止)
651系 (
スーパーひたち
)
E653系 (
フレッシュひたち
)
E657系 (ひたち[予定])
通勤・近郊型車両
特別快速
E531系
快速
(
103系
) (運行終了)
E231系
403系
415系
455系
457系
E501系
701系
717系
E721系
各駅停車
(
203系
) (2010(平成22)年度以降、E233系へ置き換え)
(
207系
) (運行終了)
209系
E233系
東京メトロ6000系
東京メトロ06系
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