カフェイン
読み:カフェイン
外語:caffeine
メチルキサンチン
の一種。
覚醒剤
の一種であるが、世界各国において合法である。
コーヒー
、
チョコレート
、
ココア
、ガラナや、
茶
(紅茶、
緑茶
、烏龍茶等)に含有する
アルカロイド
で、苦みのある成分。
目次
概要
一水和物
無水物
誘導体、関連物質の例
性質
作用
薬効薬理
興奮作用
利尿作用
副作用など
頭痛とカフェイン
特徴
食品含有量
安全性
危険性
有害性
環境影響
概要
結晶水を含む一水和物と、無水物である
無水カフェイン
とがある。
単にカフェインと呼んだ時にどちらを指すかは文脈依存である。
一水和物
組成式: C
8
H
12
N
4
O
3
構造式: C
8
H
10
N
4
O
2
・H
2
O
分子量
: 212.21
比重
: (該当資料なし)
融点
: (該当資料なし)
沸点
: (該当資料なし)
CAS番号
: 5743-12-4
ICSC番号: (登録なし)
化学名: 3,7-Dihydro-1,3,7-trimethyl-1H-purine-2,6-dione monohydrate
外観: 常温常圧では
白色
の柔らかい粉末又は
結晶
で、無臭。味はやや苦い。乾燥空気中で
風解
する。
溶解性:
クロロホルム
に溶けやすい
水
、
酢酸
(100)、
無水酢酸
にやや溶けにくい
エタノール
(95)に溶けにくい
ジエチルエーテル
に極めて溶けにくい
無水物
組成式: C
8
H
10
N
4
O
2
分子量
: 194.19
比重
: (該当資料なし)
融点
: 238℃
昇華点: 178℃(融点以下)
CAS番号
: 58-08-2
ICSC番号: 0405
化学名:
1,3,7-Trimethylxanthine
3,7-Dihydro-1,3,7-trimethyl-1H-purine-2,6-dione
外観: 常温では
白色
の粉末または六角柱状の結晶。無臭だが、苦味がある。
誘導体、関連物質の例
無水カフェイン
性質
作用
主に、次のような作用が報告されている。
興奮作用 (後述)
利尿作用
(後述)
強心作用
ダイエット効果
血糖値を上げる効果
脳
を興奮させる
覚醒剤
としての効果があるが、常用性は無く、また法律でも全く規制されていない。
また体内にある脂肪細胞の
脂肪
を分解する働きでダイエット効果、血糖値を下げる効果などが報告されている。逆に、摂取しすぎると血中コレステロール値が上がったり、骨粗鬆症の可能性が高まることも知られている。
消化液の分泌を促す効果があるため、食後に飲めば胃もたれを防ぐ働きが期待できる。しかし空腹時に大量に飲用すると胃酸過多になり、胃炎の原因となる。ミルクを混ぜて飲むと、胃にミルクの膜が張るため胃壁の刺激をやわらげる事が可能である。
薬効薬理
興奮作用
カフェインはじめメチルキサンチン類は、興奮性
神経伝達物質
である
グルタミン酸
の放出抑制機能を持ったヌクレオシド「アデノシン」の受容体を遮断する。
このためグルタミン酸の働きを増加させる、興奮作用がある。
但し、他のアルカロイドなどと違って、カフェイン自身は受容体に結合する機能がないため、これ自身が直接興奮作用をおこすことはなく、ゆえに作用は穏やかである。
カフェインには、
精神依存
、
身体依存
、双方の
薬物依存
が確認されているが、依存性は低い。
耐性
の形成については確認されていない。
利尿作用
血管平滑筋に作用し、
血管
を弛緩させる働きがある。
もって循環血液量を増し、延いては腎臓を通過する血流量も増加するため、尿量が増加する。
副作用など
不眠 (興奮作用による)
手の震えや痙攣 (筋弛緩作用による)
頭痛 (特に禁断症状で)
目眩い
頭痛とカフェイン
カフェインは一時的な頭痛の改善に役立つ一方、連用し「カフェイン中毒」(カフェイン依存症)になると、逆に頭痛を招くことが知られる。
このような頭痛は、カフェイン禁断性頭痛と呼ばれている。
特徴
食品含有量
インスタントコーヒーで150mlあたり65mg程度とされている。
お茶(緑茶、紅茶、ほうじ茶、ウーロン茶など)はコーヒーの半分程度で150mlあたり30mgとされている。
但し、
致死量
は10g程度なので、コーヒー換算で約150杯分である。従って普通にコーヒーを飲んでいて、飲み過ぎで「カフェイン中毒になって死ぬ」ことはまず考えられない。
もっとも、コーヒー150杯ともなると、1杯150mlとしても100杯では15lにもなる。
人間
の水の致死量が
体重
65kgで10lから30lとされるので、別の問題で死ぬ可能性がある。
安全性
危険性
引火点: (該当資料なし)
発火点: (該当資料なし)
爆発限界: (該当資料なし)
有害性
刺激
腐食性: (該当資料なし)
刺激性: (該当資料なし)
感作性
: (該当資料なし)
毒性
急性毒性
:
ヒトの推定経口
LD50
: 約200mg/kg体重(成人で一人10g程度)
慢性毒性
: 依存症を罹患する。
がん原性:
陰性
変異原性
: 陰性
生殖毒性:
陽性
(動物試験)。ここから人の生殖にも毒性影響を及ぼす可能性が示唆される。
催畸形性
: (該当資料なし)
神経毒性: あり、
中枢神経
系に影響を与える
規制値
一日許容摂取量
(ADI): (該当資料なし)
暫定耐用一日摂取量(PTDI): (該当資料なし)
急性参照値(ARfD): (該当資料なし)
暴露許容濃度(TLV): 設定されていない
最大許容作業濃度(MAK): (該当資料なし)
環境影響
分解性: (該当資料なし)
蓄積性: (該当資料なし)
魚毒性: (該当資料なし)
再検索