エタノール
読み:エタノール
外語:ethanol

 アルコールの一種。エチルアルコール。
目次

物質の情報

基本情報

誘導体、関連物質の例

物質の性質

製法
 グルコース驢ア酵させると、エタノールと二酸化炭素が発生する。
 工業的にはエチレンから合成する合成法と、酒と同様に糖類を発酵して作る発酵法とがある。
 昔は脱水剤にベンゼンが使われたが今は使用されておらず、合成法でn-ペンタンを脱水剤に使うメーカーと、発酵法でシクロヘキサンを脱水剤に使うメーカーとがある。

用途
 いわゆるの主成分である。飲用すると中枢抑制作用によって、極めて強い精神作用が見られる。
 一般的な酒は全量の数パーセント程度、焼酎やウォッカで数十パーセント程度だが、化学用としては70%(v/v)エタノールが消毒用として使われ、日本薬局方エタノールとして入手できる。
 なお、参考までに、スピリタスは96%である。

分解
 エタノールは消化管から容易に吸収され、門脈を経由して肝臓に運ばれて分解される。
 肝臓内ではアルコール脱水素酵素(ADH)でアセトアルデヒドに分解される。
 更にミトコンドリア内にあるアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)により分解されて酢酸になる。
 この酢酸はやがてと二酸化炭素に分解され、水は腎臓から、二酸化炭素はから、それぞれ排出される。

毒性
 肝臓の処理に比べてミトコンドリアの処理は非常に遅いため、飲酒量がアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の能力を超えてしまうと分解が間に合わず、体内にアセトアルデヒドが蓄積し、頭痛、目眩い、吐き気などの、いわゆる二日酔いと呼ばれる症状が出てくる。
 エタノールの代謝速度は体重1kgあたり1時間に0.1gである(つまり体重が60kgの場合は6g)。
 これ以上のペースで飲むと血中アルコール濃度が急激に上昇し、急性アルコール中毒となる。最悪の場合、死亡する。

無水
 エタノールを蒸留後、さらに芳香族化合物やマグネシウムなどを使って脱水し99.5%以上にしたものを無水エタノールという。
 試薬や工業用エタノールとして基板洗浄などに使われている。

物質の特徴

安全性

適用法令

危険性

有害性

環境影響

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