メタノール
読み:メタノール
外語:methanol

 アルコールの一種。有毒。メチルアルコール。
目次

物質の情報

基本情報

誘導体、関連物質の例

物質の性質

製法
 製法は、CO+2H2(触媒:ZnO、高温高圧)→CH3OH。
 酸化するとホルムアルデヒドとなり、更に酸化すると蟻酸、最終的にH2OとCO2まで酸化される。
 工業的には天然ガス石油のほか、石炭などからも製造される。

用途
 大半がホルマリン製造に使われる。
 日常的には、化学実験用の燃料(アルコールランプ用など)や、メタノールを燃料に走る車(メタノール車)の燃料などにも使われている。
 メタノールは発火しやすく、しかも燃えても炎が見えない(非発光性の帯青色で、見えにくい)ので取り扱いに注意が必要である。
 ただ、ライターオイル程の危険性はない。燃えても熱量が低いからである。法的には、低級アルコール類は、400リットル未満であれば危険物にはならない。

毒性
 酒の成分のエタノールとは炭素が1個違うだけだが性質が全く違い、猛毒である。飲めば、良くて失明、最悪で死亡する。
 エタノールと区別がつきにくいため、戦後しばらくの間、飲用酒に混ぜられていたことがあり、結果たくさんの人が失明した。そんな訳で、化学系では「目散るアルコール」などと呼んだりもする。
 エタノールの場合、酸化されてできるのはアセトアルデヒドであるが、メタノールが酸化されるとホルムアルデヒドができる。このホルムアルデヒドが、網膜細胞の壊死を引き起こす。
 より具体的には、ビタミンA活性型であるレチナールが本来結合すべき部位に、ホルムアルデヒドが結合する。アセトアルデヒドもアルデヒドの一種であり、同様の反応を起こしうるが、ホルムアルデヒドの方が小さい(立体障害が小さく、反応性が高い)ため、より毒性が高いのである。
 また、ホルムアルデヒドはアシドーシス(血液の酸性化)なども引き起こすため、失明のみならず、場合によっては死に至ることもある。

宇宙
 この有機物は暗黒星雲などの中からも発見されている。
 宇宙全体からみると、ごくありふれた有機物であるらしい。

物質の特徴

安全性

適用法令

危険性

有害性

環境影響

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