ビタミンA
読み:ビタミンエイ
外語:Vitamin A

 ビタミンの一つで、脂溶性ビタミン。光、熱、酸に弱い。
 動物にのみ存在するが、体内でビタミンAに変わるプロビタミンAのカロテンは動物にも植物にも存在する。
目次

物質の情報
 ビタミンAとは、次の3物質の総称である。
 
 
 

物質の特徴

安全性

危険性

有害性

物質の性質
 緑黄色野菜にビタミンAの前駆物質(プロビタミンA)であるカロテンが多く含まれている。摂取すれば体内でビタミンAとなる。この反応は、肝臓で起こるとする説と、小腸で起こるという説があるようだ。
 かつてはビタミンAの生物学的効力をビタミンA効力(IU単位)で表わしていたが、現在はレチノール当量(μg単位)で表わしている。1IUはレチノール当量で0.3μg程度に対応する。

機能・欠乏症
 皮膚や粘膜を強くする、夜盲症の防止、免疫力を高める、精子形成、制ガン作用などがあるとされる。
 欠乏すると発育遅延、肌荒れ、夜盲症、精子形成不良などを発症する。

毒性、過剰症
 しかし脂溶性のビタミンであるため、過剰に摂取すると有毒であり、過剰症が起こる。みかんを食べ過ぎた時に手などの皮膚が黄色くなる「柑皮症」が過敏症である。
 成人の一日所要量は男性で600μgレチノール当量(2000IU)、女性で540μgレチノール当量(1800IU)で、許容上限は1500μgレチノール当量(5000IU)である。
 特に、催畸形性が高いので、妊婦は要注意。
 また、急性症状としては吐き気、頭痛、下痢、めまいがおこり、場合によっては死に至る。その一方、プロビタミンAであるαないしβ-カロテンを過剰に摂取してもほとんど毒性はないと言われている。

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