セフジトレン ピボキシル
読み:セフジトレン-ピボキシル
外語:Cefditoren Pivoxil
第二世代
セフェム系抗生物質
の成分。略号は「CDTR-PI」。
目次
物質の情報
誘導体、関連物質の例
薬品の情報
作用機序
適応
適応菌種
適応症
用法、用量
副作用など
規制区分
製品例
物質の情報
組成式: C
25
H
28
N
6
O
7
S
3
分子量
: 620.73
比重
: (該当資料なし)
融点
: 196℃〜201℃(分解)
沸点
: (該当資料なし)
CAS番号
: 117467-28-4
ICSC番号: (登録なし)
化学名: 2,2-Dimethylpropionyloxymethyl (6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-aminothiazol-4-yl)-2-methoxyiminoacetamido]-3-[(Z)-2-(4-methylthiazol-5-yl)ethenyl]-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylate
外観: 淡黄白色〜
淡黄色
の結晶性の粉末
溶解性:
メタノール
にやや溶けにくい
アセトニトリル、
エタノール
(95)に溶けにくい
ジエチルエーテル
に極めて溶けにくい
水
に殆ど溶けない
誘導体、関連物質の例
セフジトレン
ピバル酸
(ピバリン酸)
ピバロイルカルニチン (ピバル酸がカルニチン抱合を受けたもの。尿中排泄物)
薬品の情報
作用機序
セフジトレン ピボキシルは
プロドラッグ
(ドラッグの前駆体)であり、体内で
代謝
されることで抗菌活性を有するセフジトレンとなる。
セフジトレン(セフェム系抗生物質)の作用機序は、細菌細胞壁の合成阻害である。
各種細菌の細胞壁を作る
酵素
にあるペニシリン結合蛋白(PBP)に結合することで活性を阻害し、殺菌的に作用する。
セフジトレン自体は殆ど代謝を受けることが無く、主として尿および胆汁中に排泄される。
適応
適応菌種
溶連菌や
黄色ブドウ球菌
などの
グラム陽性菌
のほか、
大腸菌
やインフルエンザ菌(注:
インフルエンザウイルス
とは異なる)などの
グラム陰性菌
にも強い抗菌力を発揮し、幅広い抗菌スペクトルを示す
抗生物質
である。但し
β-ラクタム剤
に耐性を示す
緑膿菌
には効果が無い。
このように何でもかんでも効く抗生物質は、殆どの場合は必要ない。しかし日本ではよく出される。
セフジトレンに感性の
ブドウ球菌
属
連鎖球菌(レンサ球菌)属
肺炎球菌
モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス
大腸菌
シトロバクター属
クレブシエラ属
エンテロバクター属
セラチア属
プロテウス属
モルガネラ・モルガニー
プロビデンシア属
インフルエンザ菌
ペプトストレプトコッカス属
バクテロイデス属
プレボテラ属
アクネ菌
適応症
表在性皮膚感染症
深在性皮膚感染症
リンパ管・リンパ節炎
慢性膿皮症
外傷・
熱傷
及び手術創等の二次感染
乳腺炎
肛門周囲膿瘍
咽頭・喉頭炎
扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)
急性気管支炎
肺炎
肺膿瘍
慢性呼吸器病変の二次感染
膀胱炎
腎盂腎炎
胆嚢炎
胆管炎
バルトリン腺炎
子宮内感染
子宮付属器炎
眼瞼膿瘍
涙嚢炎
麦粒腫
瞼板腺炎
中耳炎
副鼻腔炎
歯周組織炎
歯冠周囲炎
顎炎
用法、用量
成人で、1回100mg(
力価
)を1日3回、食後に経口投与する。
年齢・症状に応じて適時増減し、重症ないし効果が不十分な場合は200mg(力価)を1日3回、食後に経口投与する
副作用など
頻度が0.1%を超えるもの。
過敏症
発疹 (※症状が現われたときは、直ちに投与を中止)
血液
好酸球増多 (※経過観察を要する)
肝臓
AST(GOT)
、
ALT(GPT)
の上昇 (※経過観察を要する)
消化器
下痢
、軟便、嘔気、胃不快感、腹痛
下痢となるのは抗菌力に伴う腸内細菌の乱れが原因であるが、酷い下痢でなければ心配はない。
重い
副作用
は滅多に起こらないが、薬品の特性上ごく稀にアナフィラキシーショックをおこす可能性(0.1%〜5%未満)があるので、万一の場合は、必要に応じて使用の中止などの適切な対応が必要である。
規制区分
処方せん医薬品
製品例
メイアクト
(Meiji Seika ファルマ)
再検索