腎盂腎炎
読み:じんう-じん-えん

 尿路感染症の一つで、大腸菌などの腸内細菌が腎臓腎盂に侵入し、炎症を起こすもの。特に成人女性に多い。
目次

病態
 腎盂(腎臓の出口にある尿が貯まる部位)で細菌が繁殖して炎症を起こし、それが腎臓にまで及ぶものをいう。
 多くの場合はまず膀胱炎を先行して罹患し、その感染菌が腎臓に移行することで腎盂腎炎を発症する。
 症状は発熱や腰痛などがある。

病因
 通常は、外陰部より侵入した細菌感染によるが、小児で腎盂腎炎が頻発する場合は膀胱尿管逆流症や腎盂尿管移行部狭窄症などの先天性疾患が疑われる。
 腎盂腎炎は、何度も繰り返していると腎不全になる恐れがあるので、完治が必要である。再発するときは、腎臓や尿管に石がないか等も確認が必要だろう。

診察、治療
 治療は抗生物質の服用によって行なう。
 また、水分を多く摂ること、尿を我慢しすぎないこと、下腹部を冷やしすぎないこと、が重要である。
 軽症であれば安静によって軽快するが、発熱や脱水症状があるなど重症の場合は入院が必要である。

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