素粒子
読み:そりゅうし
外語:elementary particle
物質
を構成する基本的な単位となる微細な粒子の総称。
目次
概要
特徴
種類
スピン量子数
回転の勢い
整数と半整数
超対称性変換
分類
概要
これらの素粒子は、相互作用(力)の源となる
ゲージ粒子
や
スカラー粒子
と、物質の元となる
レプトン
や
クォーク
に大きく分類される。
また性質から、素粒子は
ボース粒子
(ボソン)と
フェルミ粒子
(フェルミオン)の二種類に分類することが出来る。ゲージ粒子はボース粒子であり、レプトンやクォークはフェルミ粒子である。
特徴
種類
通常の素粒子に加えて、
反粒子
である反素粒子が存在する。
また超対称性理論により、スピン量子数が1/2異なる
超対称性粒子
の存在が予言されている。
スピン量子数
回転の勢い
複合粒子
である
ハドロン
は、素粒子である
クォーク
から成り立っている。ここから、物質はクォークとレプトンで構成されると言うことができ、更にゲージ粒子の存在も物質に大きな影響を与えている。
これら素粒子はボース粒子とフェルミ粒子に分けられるが、その違いはスピンにある。素粒子は自転しており、粒子によって固有の回転の勢い(スピン量子数=スピン角運動量)を持つ。
量子論
での値は飛び飛びでディジタル風の表現になるが、スピンもまた同様であり、量子はある定数の1/2の倍数でしか回転の勢いを持つことができない(0、1/2、1、3/2、2、…)。
整数と半整数
整数(0、1、2、…)のスピンを持つものをボース粒子、半整数(1/2、3/2、5/2、…)のスピンを持つものをフェルミ粒子という。
ボース粒子はゲージ粒子や中間子のように相互作用(力)の伝達に機能し、フェルミ粒子は
陽子
、
中性子
、
電子
、
ニュートリノ
のように物質を形作る。この性質は、スピンの違いによって生じている。
超対称性変換
超対称性変換は、ある粒子のスピンを1/2だけずらす操作をいい、これによって生まれると予言される粒子を
超対称性粒子
という。但し、現時点では一つも見つかっていない。
この操作により、従来ボース粒子だったものはフェルミ粒子の性質を獲得することになる。
例えば、ゲージ粒子の
グルーオン
であれば、
電荷
0、色の電荷2種類、弱い電荷0、スピン1、という特徴がある。これを超対称変換すると、電荷などは同一で、スピンのみ1/2となったフェルミ粒子、グルイーノとなる。
天文学では超対称性粒子は
暗黒物質
(ダークマター)の一つと考えられており、研究が進められている。
分類
一般的な素粒子を、分類しながら一覧する。
ボース粒子
(ボソン)
ゲージ粒子
(スピン1)
ウィークボソン
グルーオン
光子
重力子
スカラー粒子
(スピン0)
ヒッグス粒子
フェルミ粒子
レプトン
ν
e
電子ニュートリノ
ν
μ
ミューニュートリノ
ν
τ
タウニュートリノ
e
−
電子
μ
−
μ粒子
τ
−
τ粒子
クォーク
u
アップクォーク
d
ダウンクォーク
c
チャームクォーク
s
ストレンジクォーク
t
トップクォーク
b
ボトムクォーク
ここにない粒子は、実際には素粒子ではなく
複合粒子
である可能性が高い。
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