クロム
読み:クロム
外語:Cr: Chromium

 6族に属する銀白色の金属元素。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、42から68までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は四つある。
 なお、クロム50(50Cr)は、長寿命放射性同位体であるらしく、一説では半減期130京年とも言われる。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
42Cr β+崩壊42V
2陽子放出40Ti
43Cr β+崩壊43V
44Cr β+崩壊44V
45Cr β+崩壊45V
46Cr β+崩壊46V
47Cr β+崩壊47V
48Cr21.56時EC崩壊48V
β+崩壊48V
49Cr β+崩壊49V
50Cr4.345%1.3×10182EC崩壊50Ti
(2β+崩壊)50Ti
51Cr27.702日EC崩壊51V
52Cr83.789%安定核種(中性子数28)
53Cr9.501%安定核種(中性子数29)
54Cr2.365%安定核種(中性子数30)
55Cr3.52分β崩壊55Mn
56Cr β崩壊56Mn
57Cr β崩壊57Mn
58Cr β崩壊58Mn
59Cr β崩壊59Mn
60Cr β崩壊60Mn
61Cr β崩壊61Mn
62Cr β崩壊62Mn
63Cr β崩壊63Mn
64Cr β崩壊64Mn
65Cr β崩壊65Mn
66Cr β崩壊66Mn
67Cr β崩壊67Mn
68Cr β崩壊68Mn
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

性質
 クロムは酸化状態により様々な色に変化する。これを利用してガラスの色づけなどに用いられている。
 またとの合金をステンレスといい、水や高温に強く錆びにくい。
 クロムは必須微量元素の一つだが、その一方で、酸化クロム(VI)や重クロム酸カリウムなどの酸化数VIのクロム(六価クロムとも呼ばれる)は酸化力が強く、猛毒である。

安全性

適用法令

危険性

有害性

環境影響

発見
 1798(寛政10)年にフランスの化学者ボークランにより発見された。
 化学名Chromiumは、ギリシャ語で「色」を意味するχρω~μα(chro~ma)から付けられた。

主な化合物

前後の元素
 
 23 バナジウム ‐ 24 クロム ‐ 25 マンガン

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