ベンゼン
読み:ベンゼン
外語:benzene

 合成化学原料の一つ。ベンゾール(JIS K 2435-92)ともいう。
目次

物質の情報
 

製法
 石油やコールタールを分留して得る。

誘導体、関連物質の例
 ベンゼン環を持つ物質は数知れず、ここではその一例を紹介する。

物質の特徴
 揮発性が強く引火しやすい。

安全性

適用法令

危険性

有害性

環境影響

物質の性質

用途
 合成化学原料で、医薬・ 農薬・電材・工業用の合成原料となる。ベンゼンから、スチレンモノマー、フェノールナイロンなどを作る。
 ベンジンとは違うので、誤ってシミ抜きに使用しないこと。

反応
 安定で付加反応はおこりにくく、置換反応がおこりやすい。
 但し、光を当てたり、高温にしたりすると付加反応を起こし、水素塩素と反応してシクロヘキサンやベンゼンヘキサクロリド(殺虫剤)になる。
 酸化バナジウム(V2O5)を触媒として高温にすると、ベンゼン環自身が空気酸化されて開環し、無水マレイン酸となる。

安全性
 毒性があり、多量に吸引すると頭痛、めまい、痙攣などの中毒症状を起こす。
 強力な発がん性物質(急性白血病などを誘発)でもあるため、実験室では嫌われている。

ベンゼン環
 
 有機化学の代名詞的存在で、特徴的な亀の甲型の分子構造(ベンゼン環)を持つ。
 それまでの化学では想像もつかなかったベンゼンの環状構造を解き明かしたのは、ドイツの有機化学者ケクレである。

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