無水エタノール
読み:むすいエタノール
外語:Ethanol (Anhydrous)

 水分を取り除いた(乾燥させた)エタノール。但し、業界によって違うものを指す恐れあり。
目次

情報

基本情報

誘導体、関連物質の例

性質

無水
 エタノールを蒸留後、さらにマグネシウムなどを使って、(化学変化はさせずに)物理的に水分を除いたものをいう。
 ただ、これを「脱水した」というと化学変化を伴った印象を受けるため、避けた方がよいらしい。

水の除き方
 エタノールはと非常に混ざりやすいため、空気中の水蒸気を吸ってしまい、また共沸するので蒸留では5%程度の水が残ってしまう。
 この水を除くには、まず少量のエタノールに金属マグネシウム粉を入れて加温することでマグネシウムをエタノールと反応させ、ケーキ状のものを作る。
 それができたら、そこにエタノールを入れ、蒸留する。

用途など
 機器のデリケートな部分の洗浄剤などとして、広く使われている。
 有機溶媒の乾燥にはよく金属ナトリウムが使われるが、ナトリウムはエタノールと反応するため、この目的で使ってはならない。

濃度
 普通の1級エタノールは濃度95%程度、日本薬局方のエタノールは70%(残りは)である。なお参考までに、世界最強の酒として知られるウォッカ「スピリタス」の濃度は96%である。
 但しこの「無水エタノール」、業界によって違うものを指す可能性がある。有機合成の世界では、水以外のプロトン性溶媒中の反応溶媒として用いたりするため水の残量が極めて重要な問題になるが、基板洗浄などの利用ではそこまで厳密性は求められていない。

特徴

安全性

適用法令

危険性

有害性

環境影響

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