SN 1998bw
読み:エスエン-いちきゅうきゅうはち-ビーダブリュー
外語:SN 1998bw

 ぼうえんきょう座の棒渦巻銀河ESO 184-G82に出現した極超新星
目次

情報

基本情報

物理的情報

元の恒星

特徴

観測
 この天体は、1998(平成10)年4月25日にγ線天文衛星ベッポ・サックス(Beppo-SAX)が検出したγ線バーストGRB 980425を光学的に観測すべく、チリ ラシーヤのESO(ヨーロッパ南天天文台)の望遠鏡を4月28日に向け、銀河の腕に15等級の超新星が出現しているのを発見したものである。
 この天体のうち、超新星成分がSN 1998bwである。

極超新星
 γ線バーストと超新星の位置が一致したのはこれが初であり、一つの爆発が可視光領域では超新星、γ線領域ではγ線バーストとなる可能性が見いだされた。その後、世界中の天文学者が追跡観測を行なうこととなる。
 この超新星のスペクトルには広い吸収線が見られ、ここから極めて高速に膨張(爆発)していることが見いだされた。その速度は30000[km/s]と見積もられ、それは光速の10%にも達するものだった。
 しかし同時に、これは既知のあらゆる超新星と特徴を異にするものであった。水素の線が見えないためI型超新星と考えられたが、珪素の線(Ia型超新星)やヘリウムの線(Ib型超新星)も見られない。そのため一旦はIc型超新星に分類されたものの、従来のIc型超新星との類似性が見られなかった。その後、この天体は極超新星であると結論づけられたのである。

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