絶対等級
読み:ぜったいとうきゅう
外語:A. Mag.: absolute magnitude

 天体が地球から10パーセク(32.6光年)の距離にあると仮定したときの見かけの明るさを等級で表現したもの。
目次

概要
 天体の明るさは、同じ距離であっても遠いほど暗く見える。これは実視等級や見かけの等級として表現される。
 天体の明るさの比較をするため、距離を固定した等級が定義された。これが絶対等級である。
 但し、この明るさは途中経路にある星間物質による光の吸収などの影響も受けての明るさである。それらを含まない、天体が本当に放射している光の明るさは、これとは別の概念である光度で表現される。

特徴

計算方法
 具体的には天体が10パーセクの距離にあるものとして表わし、記号Mで表現する。
 絶対等級M、実視等級m、距離dパーセクとして関係を表わすと、次のようにと表現できる。
 M = m + 5 − 5log10d
 例えば、太陽の実視等級は-26.7等だが、絶対等級にすると4.8等になる。
 近距離の恒星の場合は、年周視差(秒)からも計算できる。
 絶対等級M、実視等級m、視差π秒として関係を表わすと、次のように表現できる。
 M = m + 5 + 5log10π

順位
 実視等級50位以内の恒星の絶対等級を、第五位まで次に記す。
  1. −8.73等のデネブ(αCyg)
  2. −6.86等のウェズン(δCMa)
  3. −6.75等のリゲル(βOri)
  4. −6.37等のアルニラム(εOri)
  5. −5.63等のカノープス(αCar)

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