ストロンチウム90
読み:ストロンチウム-きゅうじゅう
外語:90 Sr
ストロンチウムの同位体の一つ。ウランの核分裂生成物の一つである。
情報
- 記号: 90Sr
- 原子番号: 38
- 質量数: 90 (陽子38、中性子52)
- 天然存在比: なし
- 半減期: 28.78年
- 比放射能: 5.10×1012 (5兆1000億Bq/g)
- 比放射能の逆数: 1.96×10−13
- 崩壊の種類:崩壊後生成物
- 主な由来
概要
天然には存在しない同位体である。
核燃料として使われるウラン235が核分裂すると、少なくない割合で、このストロンチウム90が生じる。この時は、片割れとしてセシウム137が作られ、残りは中性子として放たれる。
特徴
崩壊
半減期は28.78年で、β崩壊する。
基本的にはβ−崩壊し、β線(電子=β粒子)と反電子ニュートリノ( ̄(ν)e)を放出して、イットリウムの放射性同位体であるイットリウム90(90Y)になる。
イットリウム90は半減期2.67日でβ−崩壊し、ジルコニウムの安定核種であるジルコニウム90(90Zr)になる。
生体への影響
科学技術庁告示第五号 平成十二年科学技術庁告示第五号(放射線を放出する同位元素の数量等)における、ストロンチウム90の実効線量係数(ミリシーベルト/ベクレル)は、次のとおりである。
- 吸入摂取した場合 (チタン酸ストロンチウム以外の化合物) 3.0×10−5
- 吸入摂取した場合 (チタン酸ストロンチウム) 7.7×10−5
- 経口摂取した場合 (チタン酸ストロンチウム以外の化合物) 2.8×10−5
- 経口摂取した場合 (チタン酸ストロンチウム) 2.7×10−6
つまり、10,000ベクレルを経口摂取した時の実効線量は0.28ミリシーベルト(280マイクロシーベルト)である。
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