りゅうこつ座の恒星で、大質量星同士の連星である。うち主星は高光度青色変光星(LBV)である。りゅうこつ座のη星(ηCar)。
- 座標(2000年分点)
- 赤経: 10h 45m 03.5455050s (ICRS)(SIMBAD) [可視光]
- 赤緯: -59°41′03.951060″ (ICRS)(SIMBAD) [可視光]
- 銀経: 287.5967822637° (SIMBAD)
- 銀緯: -0.6295093497° (SIMBAD)
- 所属
- 距離
- 約7500光年〜8000光年 (通説)
- 赤方偏移: z=-0.000083±0.000007 (SIMBAD)
- 光が届くまでの時間: 約0.01億年 (z=0.000083から計算)
- 実際の距離: 約0.01億光年 (z=0.000083から計算)
- 伴星: 1個
- 主星(η Car A)
- 規模
- 表面温度
- 恒星核表面: 35,200K
- 恒星風範囲: 15,000K〜25,000K
- 恒星風終端: 9,400K〜15,000K
- 年齢: 300万歳未満
- 伴星(η Car B)
- 規模
- 表面温度: 37,200K
- 年齢: 300万歳未満
- 絶対等級(MV): (該当資料なし)
- 等級
- 紫外線等級(U): U 6.37等 (SIMBAD)
- 青色等級(B): 7.034等±0.016等 (SIMBAD)
- 黄色等級(V): 6.21等 (SIMBAD)
- R等級(R): 4.90等 (SIMBAD)
- I等級(I): 4.41等 (SIMBAD)
- J等級(J): 3.39等 (SIMBAD)
- H等級(H): 2.51等 (SIMBAD)
- K等級(K): 0.94等 (SIMBAD)
- スペクトル分類
- 主星: OBepec (極超巨星)
- 伴星: (該当資料なし)
- 視線速度(RV)=後退速度
- -25.0km/s(21.6km/cBeat)±2km/s(1.7km/cBeat) (SIMBAD)
- みかけの後退速度: 24.88km/s(21.5km/cBeat) (z=0.000083から計算)
- 実際の後退速度: 24.89km/s(21.5km/cBeat) (z=0.000083から計算)
- 固有運動(μ): (該当資料なし)
主星Aは、太陽系近傍では最も質量が大きな恒星と考えられている。
ただ非常に高密度の恒星風の存在があり、表面の観測ならびに定義が困難である。このため観測値にも大きな幅が存在するが、そこで半径60RSUNとした核を仮定し、表面とみなしている。
主星Aは高光度青色変光星(LBV)だが、あまりにも明るいことから、内部からの光の放射圧が重力を超えてしまう限界「エディントン限界」を超える寸前であると考えられる。このためいずれ重力で恒星の膨張輻射圧を支えられなくなり、超新星または極超新星となり、恒星ブラックホールになると考えられている。
今のところ終焉を迎える超新星爆発は起こっていないが、同程度の規模の光を放つ爆発現象(疑似的超新星)が数度観測されている。
18世紀に増光が観測され、19世紀前半に爆発増光し、1843(天保14)年に実視等級-0.8等になった時は、カノープスを抜いて全天でシリウスに次ぐ明るさとなった。
20世紀後半には8等級程度にまで大きく減光し肉眼で見えなくなった後、21世紀に入ってからは6等級程度に明るさを戻している。
イータ・カリーナを取り巻く双極性星雲で、輝線星雲と反射星雲を含む。
これは1843(天保14)年の爆発に端を発し、過去の爆発現象により放出された物質が星雲となって拡大している。
ホムンクルス星雲を含むこの恒星は、イータ・カリーナ星雲(NGC 3372)と呼ばれる散光星雲の中にある。
イータ・カリーナは、イータ・カリーナ星雲(NGC 3372)の中にあるトランプラー16(Trumpler 16)という散開星団に属している。
関連するリンク
eta Car -- Emission-line Star @ SIMBAD用語の所属
高光度天体
高光度青色変光星
りゅうこつ座
イータ・カリーナ星雲
関連する用語
ピストル星