奥羽本線
読み:おううほんせん
外語:O^u line
福島と青森を山形経由で結ぶ、
JR東日本
の鉄道路線(
幹線
)。
旧国鉄の
本線制度
においては、
奥羽線
の一つであり、その本線となっている。現在では、奥羽線や山形新幹線などの走る線路の名前と考えれば良い。
目次
概要
基本情報
起点・終点
区間
所属
状況
沿革
標準軌化
改軌
山形新幹線
秋田新幹線
現況
福島〜新庄、山形新幹線
新庄〜大曲
大曲〜秋田、秋田新幹線
秋田〜青森
特徴
運転系統の情報
接続する主な路線
主なトンネル
経由する自治体
概要
基本情報
総延長: 484.5km
軌間
:
1435mm軌道(
標準軌
) (福島〜米沢〜新庄)
1067mm・1435mm軌道(
単線並列
) (山形〜羽前千歳)
1067mm軌道(JR在来線の
狭軌
) (新庄〜大曲)
1067mm+1435mm軌道(狭軌、標準軌の単線並列) (大曲〜秋田)
1067mm側が1435mmとの三線軌構造 (神宮寺〜峰吉川)
1067mm軌道(JR在来線の狭軌) (秋田〜青森)
駅数: 100駅(起点、終点の駅を含む)
単線複線:
単線
・
複線
が混在
電化区間: 土崎〜秋田港を除く全線
電化
、
架空電車線方式
・
交流電化
20kV・50Hz
閉塞方式
:
自動閉塞方式
(
CTC
): 福島〜米沢
自動閉塞方式(CTC): 米沢〜新庄
自動閉塞方式(CTC): 新庄〜秋田
自動閉塞方式(CTC): 秋田〜青森
連動閉塞方式
: 土崎〜秋田港
運転速度: 最高130km/h(312km/hBeat)
所要時間: 福島〜青森
11時間以上(全て鈍行で乗り継ぎの場合)
8時間半以上(新幹線や特急も利用した場合)
起点・終点
起点: 福島
終点: 青森
区間
福島〜新庄〜大曲〜秋田〜青森
所属
JR東日本
福島〜青森 (
第一種鉄道事業者
)
JR貨物
土崎〜秋田港 (第一種鉄道事業者)
横手〜青森 (
第二種鉄道事業者
)
新青森〜青森信号場 (第二種鉄道事業者、第一種鉄道事業者)
状況
沿革
1992(平成4)年7月1日: 福島〜山形が標準軌に改軌され、
山形新幹線
が開通
1997(平成9)年3月22日: 大曲〜秋田が標準軌に改軌され、
秋田新幹線
が開通
1998(平成10)年10月27日: 山形新幹線延伸工事開始、複線区間の山形〜羽前千歳間が単線運転に切り替わる
1999(平成11)年3月12日: 山形新幹線延伸工事、山形〜新庄間で列車運休の工事に移行
1999(平成11)年12月4日: 山形〜新庄が標準軌に改軌され、山形新幹線が延伸開通
標準軌化
改軌
ミニ新幹線
である「
山形新幹線
」や「
秋田新幹線
」を走らせるため、順次標準軌に改軌された。
電気については、新幹線は交流25kVで電化されているのに対し、在来線の電化電圧は交流20kVである。複線化後も
電圧
は変更されていない。
山形新幹線や秋田新幹線の車両は25kVで設計し、5kVの電圧低下は誤差として扱うことにした。
在来線は台車を標準軌のものに変えるだけで走行でき、低コストで済んだ。
なお、電圧が違う架線は直結できないことから、架線の境界は交交セクションと呼ばれる
デッドセクション
となっている。
山形新幹線
山形新幹線
は、東北新幹線の福島から東北本線に入り、山形を経て新庄に至るミニ新幹線である。
このため、福島〜新庄の往復が標準軌となっている。
まずは福島〜山形間が
改軌
されて
山形新幹線
が走るようになり、次に山形新幹線延伸のために1998(平成10)年10月27日より複線区間の山形〜羽前千歳間を単線運転に切り替えて工事が実施された。
1999(平成11)年3月12日からは山形〜新庄間で列車を運休して工事が実施され、1999(平成11)年12月4日に無事開業。工事期間中は代行バスが運行されていた。
なお区間中、山形〜羽前千歳間は
左沢線
などのために
三線軌条
構造となっている。
秋田新幹線
秋田新幹線
は、東北新幹線の盛岡から田沢湖線に入り大曲、そして大曲から秋田まで東北本線を走るミニ新幹線である。
田沢湖線区間は元々単線で、全区間が標準軌に改軌された。
東北本線の当該区間は元々複線だったが、大曲〜秋田は、旧上り線側が標準軌、旧下り線側が狭軌の
単線並列
となった。
つまり、旧上り線側のみを改軌し新幹線の走る線路とし、旧下り線側は狭軌のまま維持し従来どおり在来線が走る。但し、神宮寺〜峰吉川は、新幹線車両すれ違い用に在来線側が三線軌条構造となっており、この区間のみ標準軌区間が複線になっている。
単刀直入に言えば、秋田新幹線は単線である。
現況
福島〜新庄、山形新幹線
東北新幹線直通の
山形新幹線
「
つばさ
」が走行する区間である。この区間の普通列車は「
山形線
」と呼ばれている。
複線で、かつては
狭軌
だったが、新幹線車両を走らせるために上下共に
標準軌
に改軌された。
また、かつて赤岩、板谷、峠、大沢の4駅は4駅連続のスイッチバック駅であったが、新幹線開通にあわせて線形変更と電化が行なわれた。普通列車も電車となり高性能化されたことで、スイッチバックは全て廃止された。
新庄〜大曲
現在の奥羽本線中で、最もローカルな区間である。
かつては特急こまくさが走っていたが、これも山形〜新庄間の山形新幹線延伸工事に伴い、1999(平成11)年3月11日限りで廃止された。現在では代わりに
快速列車
が走っている。
山形新幹線についても、この新庄〜大曲について地元から延伸が要望されているらしい。
大曲〜秋田、秋田新幹線
東北新幹線、田沢湖線直通の
秋田新幹線
「
こまち
」が走行する区間である。
この区間は元々複線だった。しかし全てを標準軌に改軌するだけのメリットがないと判断されたようで、た片方のみを標準軌とし、狭軌と標準軌の単線並列という形態になった。
つまり現在は、狭軌側としてみても、標準軌側としてみても、全区間が単線である。但し神宮寺〜峰吉川のみ、狭軌側は
三線軌条
構造となっており、新幹線列車の通過が可能となっている。
秋田〜青森
近畿から東北を経て
北海道
へ至る
日本海
側の鉄道路線「
日本海縦貫線
」の一部を構成する区間である。
西から、北陸本線、信越本線、白新線、羽越本線、そして奥羽本線の秋田〜青森で構成される。
この区間も充分にローカルだが、寝台特急を含め幾つかの特急が走っている。秋田新幹線についても、秋田〜大館について地元から延伸が要望されているらしい。
特徴
運転系統の情報
本線は四つの運行区間に分けられて運行されている。
奥羽線
福島〜新庄 (
山形線
)
新庄〜大曲
大曲〜秋田
秋田〜青森
山形新幹線
福島〜新庄
秋田新幹線
大曲〜秋田
この他に、土崎〜秋田港の貨物支線がある。
接続する主な路線
ここでは、かつての
本線制度
を前提とした接続状況を記している。
現行の運転系統で駅ごとの接続状況は、
奥羽線
の項を参照のこと。
JR東北線
JR東北本線
JR東北線
(福島、青森)
仙山線 (北山形、羽前千歳)
北上線 (横手)
田沢湖線 (大曲)
花輪線 (大館)
奥羽線
JR奥羽本線
山形新幹線
(福島、米沢、高畠、赤湯、かみのやま温泉、山形、天童、さくらんぼ東根、村山、大石田、新庄)
秋田新幹線
(大曲、秋田)
JR米坂線
(
米沢
)
左沢線
(北山形)
男鹿線 (秋田、土崎、上飯島、追分)
五能線 (東能代、川部)
津軽線 (青森)
羽越線
羽越本線 (秋田)
陸羽線
陸羽東線 (新庄)
陸羽西線 (新庄)
阿武隈急行
阿武隈急行線 (福島)
福島交通
飯坂線 (福島)
山形鉄道
フラワー長井線 (赤湯)
秋田内陸縦貫鉄道
秋田内陸線 (鷹ノ巣)
弘南鉄道
大鰐線 (大鰐温泉/大鰐、石川)
弘前線 (弘前)
主なトンネル
第二芳ヶ沢トンネル (福島県福島市町庭坂)
松川トンネル (福島県福島市李平)
環金トンネル (福島県福島市大笹生)
板谷トンネル (山形県米沢市大字板谷〜米沢市大字大沢)
滝の沢トンネル (山形県尾花沢市大字名木沢)
第二猿羽根トンネル (山形県尾花沢市大字名木沢〜最上郡舟形町舟形)
院内トンネル (山形県最上郡真室川町大字及位〜秋田県湯沢市上院内)
きみまち坂トンネル (秋田県能代市二ツ井町加護山〜小繋)
太平トンネル (秋田県能代市二ツ井町小繋〜北秋田市今泉)
松原トンネル (秋田県大館市白沢〜長走)
矢立トンネル (秋田県大館市長走〜青森県平川市碇ヶ関)
新大釈迦トンネル (青森県青森市浪岡大字大釈迦〜大字鶴ヶ坂)
経由する自治体
福島県
福島市
山形県
米沢市 ‐ 東置賜郡高畠町 ‐ 南陽市 ‐ 上山市 ‐ 山形市 ‐ 天童市 ‐ 東根市 ‐ 村山市 ‐ 北村山郡大石田町 ‐ 尾花沢市 ‐ 最上郡舟形町 ‐ 新庄市 ‐ 最上郡鮭川村 ‐ 真室川町
秋田県
湯沢市 ‐ 横手市 ‐ 仙北郡美郷町 ‐ 大仙市 ‐ 秋田市 ‐ 潟上市 ‐ 南秋田郡井川町 ‐ 五城目町 ‐ 八郎潟町 ‐ 山本郡三種町 ‐ 能代市 ‐ 北秋田市 ‐ 大館市
青森県
平川市 ‐ 南津軽郡大鰐町 ‐ 弘前市 ‐ 南津軽郡田舎館村 ‐ 藤崎町 ‐ 青森市
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