硝酸アンモニウム
読み:しょうさんアンモニウム
外語:Ammonium nitrate

 硝安。硝酸アンモニアで中和すると得られる塩。安定な酸化剤。
目次

物質の情報
 分子式NH4NO3分子量80.04。
 融点170℃、分解点210℃(沸点以下)。CAS登録番号6484-52-2、ICSC番号0216。
 常温常圧乾燥下では白色ないし透明な結晶で、吸湿性あり。
 危険物の規制に関する政令では、危険物 第一類 第三種酸化性固体 硝酸塩類 危険等級3に分類される。

物質の特徴

反応
 加熱すると分解し、亜酸化窒素(笑気ガス)になる。
 によく溶け、エタノールメタノールにも溶ける。
 硝酸アンモニウムと水酸化バリウムを混ぜると吸熱反応が起き、反応系の温度が下がる、という有名な反応がある。

主な用途
 笑気ガスの原料、冷却材、火薬(花火や爆薬など)、農薬(窒素源として)などで使われる。

火薬
 不燃性だが、他の物質の燃焼を助長する。
 硝酸アンモニウムは比較的安定な物質で、爆発性とはされているが燃やしても簡単には爆発しない。しかしこれに油を均等に混ぜてから火をつけると爆発をする。ちなみに硝酸アンモニウム94%と軽油6%を混合した炸薬は硝安油剤爆薬(ANFO)という。
 また、TNTと硝酸アンモニウムを半々程度で混ぜた炸薬はアマトールと呼ばれる。

安全性

危険性

有害性

環境影響

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