バリウム
読み:バリウム
外語:Ba: Barium

 銀白色の金属元素の一つ。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、112から153までが確認されており、その中に核異性体も存在する。
 安定同位体は七つある。
 このうち130Baと132Baは長寿命放射性同位体であり、つまり放射能を持っている。しかし半減期は数十垓年と言われるほど長く、殆ど安定同位体と変わらないため、その放射性は無視できる。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
112Ba   
113Ba   
114Ba β+崩壊114Cs
115Ba β+崩壊115Cs
116Ba β+崩壊116Cs
117Ba β+崩壊117Cs
118Ba β+崩壊118Cs
119Ba β+崩壊119Cs
120Ba β+崩壊120Cs
121Ba β+崩壊121Cs
122Ba β+崩壊122Cs
123Ba β+崩壊123Cs
124Ba β+崩壊124Cs
125Ba β+崩壊125Cs
126Ba β+崩壊126Cs
127Ba β+崩壊127Cs
128Ba2.43日EC崩壊128Cs
β+崩壊128Cs
129Ba β+崩壊129Cs
130Ba0.106%安定核種(中性子数74)
131Ba11.50日EC崩壊131Cs
131mBa   
132Ba0.101%安定核種(中性子数76)
133Ba10.535年EC崩壊133Cs
133mBa   
134Ba2.417%安定核種(中性子数78)
135Ba6.592%安定核種(中性子数79)
135mBa   
136Ba7.854%安定核種(中性子数80)
137Ba11.232%安定核種(中性子数81)
137mBa2.6分IT崩壊137Ba
138Ba71.698%安定核種(中性子数82)
139Ba β崩壊139La
140Ba12.752日β崩壊140La
141Ba β崩壊141La
142Ba β崩壊142La
143Ba β崩壊143La
144Ba β崩壊144La
145Ba β崩壊145La
146Ba β崩壊146La
147Ba β崩壊147La
148Ba β崩壊148La
149Ba β崩壊149La
150Ba β崩壊150La
151Ba β崩壊151La
152Ba β崩壊152La
153Ba β崩壊153La
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

特徴
 硫酸バリウムは水に難溶であり、またバリウムは原子量が大きいことからX線を通しにくい。この性質を用いて、これがいわゆる「バリウム」として、胃のX線造影剤として使われている。
 チタン酸バリウムは比誘電率が約5000と非常に高いため、セラミックコンデンサーの誘電体として用いられている。また、PTCサーミスターにも用いられる。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 1808(文化5)年にイギリスのハンフリー・デービーによって発見された。
 化学名Bariumは、ギリシャ語で「重い」を意味するβαρυ'σ(bary's)から付けられた。

主な化合物

前後の元素
 
 55 セシウム ‐ 56 バリウム ‐ 57 ランタン

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