アクチニウム系列
読み:アクチニウムけいれつ

 ウラン235から鉛207までの放射性核種崩壊系列のこと。「4n+3系列」とも呼ばれる。
目次

概要
 崩壊系列では、α崩壊、β崩壊(β崩壊)、核異性体転移(IT)、という三種類が連なる。
 このうち質量が変化するのはα崩壊のみで、変化する質量数は4である。
 大きな系列を成す崩壊系列は四種類が知られているが、それぞれの崩壊系列は、質量数を4で割った余り(剰余)が同一になる。
 アクチニウム系列の場合は、質量数を4で割った剰余が常に3になる。

特徴

系列表
 途中、数ヶ所で枝分かれがあるが、最終的には鉛207に落ち着く。
番号核種半減期種類確率(%)娘核種
 番号
1ウラン235235U7.038×108α 231Th2
2トリウム231231Th25.52時β 231Pa3
3プロトアクチニウム231231Pa3.276×104α 227Ac4
4アクチニウム227227Ac21.77年β98.62227Th5
α1.38223Fr5-1
5トリウム227227Th18.72日β 223Ra6
5-1フランシウム223223Fr21.8分β99+223Ra6
α6×10−3219At6-1
6ラジウム223223Ra11.44日α 219Rn7
6-1アスタチン219219At56秒α97215Bi7-1
β3219Rn7
7ラドン219219Rn3.96秒α 215Po8
7-1ビスマス215215Bi7.6分β 215Po8
8ポロニウム215215Po1.781×10−3α99+211Pb9
β2.3×10−4215At9-1
9鉛211211Pb36.1分β 211Bi10
9-1アスタチン215215At1.0×10−4α 211Bi10
10ビスマス211211Bi36.1分α99.724207Tl11
β0.276211Po11-1
11タリウム207207Tl4.77分β 207Pb12
11-1ポロニウム211211Po0.516秒α 207Pb12
12鉛207207Pb    

元素
 この系列に現われる元素は、次の通り(原子番号 降順)。

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