崩壊系列
読み:ほうかいけいれつ
崩壊における、一連の核種の集まりのこと。壊変系列とも。
概要
原子が崩壊を起こすと、別の原子へと変化する。この原子が再び崩壊を起こすと、更に別の原子へと変化する。
このように、連続する一連の核種の集まりが、崩壊系列または壊変系列と呼ばれている。
特徴
質量
崩壊には様々な種類がある。
崩壊系列では、α崩壊、β−崩壊(β崩壊)、核異性体転移(IT)、という三種類が連なる。それ以外にも様々な放射性崩壊のモードは存在するが、率が低く、主たる過程ではないため無視される。
これら崩壊には、次のような特徴がある。
- α崩壊は、原子番号が2減少し、質量数は4減少する
- β−崩壊は、原子番号が1増加するが、質量数は変化しない
- 核異性体転移(IT)は、原子番号も質量数も変化しない
従って、同じ崩壊系列では、質量数を4で割った余り(剰余)が同一になる。
種類
大きな系列を成すものは四種類が知られている。
質量数を4で割ったときの剰余順に、次のようになる。余りから、4n+x系列のようにも呼ばれるため、これも併記する。
系列の最後
崩壊を繰り返した末に出来る原子、つまり系列の最後は、ネプツニウム系列を除いて鉛で落ち着く。
ネプツニウム系列のみ、ビスマスで落ち着く。但し、ネプツニウム系列の場合は半減期が最も長い237Npでも半減期が214万年しかないため、この系列は自然界には現存していない。
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