Turbolinux
読み:ターボ-リヌクス
外語:Turbolinux
Linuxディストリビューション
の一つ。Red Hat系ディストリビューションに属する。Turbolinux Inc.によりリリースされている。俗称「過給器」。
目次
概要
特徴
カーネルのバージョン
機能
日本語版
Windows互換
Windows風の操作性
アプリケーション互換性
ファイル互換性
ファイルシステム互換性
ネットワーク互換性
問題点
概要
TurbolinuxのLは小文字である。
英名はターボリヌクスだが、日本語版はターボリナックスである
日本法人は昔はパシフィック・ハイテック(株)などと名乗っていたが、その後、1999(平成11)年7月1日よりターボリナックス ジャパン(株)に社名が変更された。
そして2004(平成16)年5月、株式交換により
ライブドア
の完全子会社となった。
特徴
カーネルのバージョン
Turbolinux 4.0
Kernel 2.2.9
TurboLinux 6 Workstation
Kernel 2.2.x
Turbolinux 7
Kernel 2.4.5
Turbolinux 8 Server
Kernel 2.4.18-22
Turbolinux Enterprise Server 8
Kernel 2.4.21-273
Turbolinux 10 Server
Kernel 2.6.8-4
Turbolinux 11 FUJI
Kernel 2.6.13
機能
IBMメインフレームで動作するバージョンなども存在する、サーバー指向のディストリビューションである。
パッケージ管理には
Red Hat Linux
と同様に
RPM
が使われている。
日本語
環境にも力を入れており、Turbolinux 11からは「Turbolinux FUJI」ブランドで、恐らくLinuxとしては最強の日本語環境を提供している。
日本語版
日本語版にはATOK for LinuxやWnn6等が梱包されている。Turbolinux FUJI (version 11)のATOK for Linuxは、ATOK17相当の機能を有するとされる。
KDE
や
GNOME
も入っている。
また
インストーラー
やデスクトップ環境の多くが日本語化されており、簡単にセットアップできるようになっている。
Windows互換
Turbolinux 10 Desktopから、Turbolinuxはデスクトップ用Linuxとして大きな変貌を遂げた。
Windows風の操作性、アプリケーションやファイル、システムの互換性などを実現させ、Windowsからの移行や、Windowsとの共存をスムーズに出来るようにしたことで、日本国内でのデスクトップLinux市場の頂点に立つことになった。
Windows風の操作性
Windowsそっくりの
ウィンドウマネージャー
が使われている。
ちなみに、左下は「スタート」ではなく「メニュー」となっている。終了するのにスタートする必要はない。
アプリケーション互換性
Windowsアプリケーションエミュレーター「David」のエンジンが搭載されおり、既存のWindows用アプリケーションをLinux上で動作させることができる。
これは
完全互換
ではないが、Microsoft Office、Internet Explorer、Lotus Notesなどの主要なアプリケーションを動作させるには充分な互換性を持っているとされる。
ファイル互換性
Sun Microsystems
社のStarSuite 8試用版が搭載されており、Microsoft Office文書を読み込ませることが可能。気に入ったら、製品を購入すれば使い続けることが可能。
この製品は、操作性もMicrosoft Officeほぼそのままに作られていて、移行は違和感が少なくなっている。
フリーソフトのオフィススイートには
OpenOffice.org
があるが、こちらは採用されていない。品質に満足できなかったものと思われる。
ファイルシステム互換性
基本的にはLinuxの伝統的な
ファイルシステム
を使うが、Windowsのファイルシステムにも対応しており、ディスクの読み書きが可能である。
ファイルシステムへの対応は製品とは無関係にカーネル次第となるので、対応するカーネルと、それに相当する製品バージョンを併記する。
FAT12
、
FAT16
は古くから対応した。
FAT32
、
HFS
はLinux Kernel 2.2.9から対応しており、Turbolinux 4.0から対応する。
NTFS
は、Linux Kernel 2.2頃から読みに対応したが、書き込みは「dangerous!」であるとKernelコンフィグレーションに書かれている。書き込みはKernel 2.4頃から対応した。Kernel 2.4は、製品ではTurbolinux 7からとなる。
ネットワーク互換性
Samba
により、Windowsネットワークに参加し、ファイルの共有が可能である。従来は日本語の
ファイル名
/フォルダー名の処理に難があったが、Turbolinux 10 Desktopより、Linuxとしては初めて日本語のファイル名/フォルダー名に完全対応した。
Windows Active Directoryサービスに対応している。このため、Active Directoryで管理されるネットワークにそのまま参加できる。
かつてはWindowsとLinuxは互いのファイル交換に難儀したが、その問題を改善させた。
問題点
見た目は、Windowsそっくりの製品であるが、やはりLinuxであって、Windowsでは無い。
日常的利用において実用上最大の問題は、プリンタードライバーが少なく、対応したプリンターがあまり無いことであろう。
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