NTFS
読み:エンティーエフエス
外語:NTFS: New Technology File System
Windows NT
で採用された
ファイルシステム
(
ディスク
管理方法)のこと。
目次
概要
特徴
沿革
機能
NTFS 1.0/1.1
NTFS 3.0
暗号化
透過的データ暗号化
セキュリティ
概要
ファイル
の使用権を
ユーザー
毎に指定するWindows NTの機能を実現するために設計された。
本来は
ハードディスクドライブ
装置で利用されるものだが、
MO
や
フロッピーディスクドライブ
などでも利用は可能。但しNTFSフォーマットのメディアは途中でイジェクトできない。イジェクトボタンによる単純なイジェクトは不可能であり、必ずWindowsの「取り出し」機能でイジェクトする必要がある。
NTFSでは1ボリューム毎に16
Eiバイト
まで管理可能で、
ロングファイル名
対応や、ファイル又は
ボリューム
単位での圧縮機能、障害発生時の自己修復機能の搭載などの特徴がある。
Windows NTでは他に、
OS/2
の
HPFS
と、
MS-DOS
の
FAT
も利用できるが、NTFS以外ではセキュリティシステムやNTFS独自の諸機能が利用できない。
特徴
沿革
NTFSには独自のバージョン番号があるが、それとは別に、採用されたOSのバージョン番号で呼ばれることも多い。Microsoftの公式サイトでも後者が普通に用いられている。
なお、NTFS 1.2とNTFS 3.0以降は互換性がなく、NTFS 3.0以降をNT 4.0からアクセスするためにはサービスパックが必要である。
NTFS 1.0
NTFS 1.1 ‐
Windows NT 3.51
NTFS 1.2(NTFS 4.0) ‐
Windows NT 4.0
NTFS 3.0(
NTFS 5.0
) ‐
Windows 2000
NTFS 3.1(NTFS 5.1) ‐
Windows XP
/
Windows 7
機能
NTFS 1.0/1.1
NTFS 1.0/1.1では、当初から次のような機能を有していた(順不同)。
64ビットファイルシステム(最大16Eiバイト、約1.8×10
19
バイト)
代替データ ストリーム
データ圧縮機能 (これのみNTFS 1.1から対応)
高速ファイル名検索
アクセス制御リスト(ACL)によるアクセス制御
監査ログ
トランザクション処理モデルを採用し、容量に関わらずエラーを数秒で復旧
ミラーリング/ストライピング対応による信頼性向上
不良セクター
の動的再割り当て
ファイル名
にUnicode(UTF-16を採用)
POSIX対応(
ハードリンク
、大文字小文字を区別したファイル名、互換性のあるタイムスタンプ)
NTFS 3.0
Windows 2000のNTFS 3.0(=NTFS 5.0)では次の新機能が搭載された。
ディスククォータ
‐ ユーザー毎のディスク利用容量制限を実現する機能
データの暗号化 ‐ ファイルを暗号化して第三者(
システム管理者
も含む)による参照を不可能とする機能
スパースファイル ‐ 巨大なファイルを作成できるが、ディスク容量は必要な量しか消費しない機能
マウントポイント ‐ パス名の延長上に別のボリュームを「接ぎ木」する機能
再解析ポイント(リパースポイント) ‐ UNIXのシンボリックリンクのように、任意のディレクトリに別のボリュームをマウントすることができる機能
USNジャーナル ‐ ファイルに対する更新履歴の記録機能
暗号化
透過的データ暗号化
NTFS 3.0(
NTFS 5.0
)以降つまりWindows 2000以降では、ファイルやフォルダーの暗号化に対応している。
ディスク上には暗号化された状態で保存され、ファイルアクセス時に暗号が解読されて見える透過的データ暗号化であるため、通常使用する場合は暗号化を意識せずに済む。
データ圧縮機能と排他であるが、この処理自体はZIPなどを透過的に扱える圧縮機能の実装の一つであり、暗号化状態のファイルやフォルダーは圧縮もされている。
暗号化に際してパスワードは不要だが、鍵情報として、各ユーザーアカウントごとに自動作成されるディジタル証明書を利用する。この証明書はパスワードを付けて他のドライブに保存することが可能。もしドライブ破損などで証明書が失われると、
システム管理者
含めて誰も暗号を解読できなくなるので注意が必要である。
セキュリティ
ハードディスクドライブなどを取り出して内容を読み取っても、中身は暗号化状態であるため解読できず、セキュリティが維持される。
ただし、Windowsを自動ログインなどしていると、そのコンピューターを起動するだけで中身が参照できることになるので意味が無い。自動ログインは停止する必要がある。
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