Microsoft Windows 7
読み:マイクロソフト-ウィンドウズ-セブン
外語:Microsoft Windows 7

 2009(平成21)年10月22日に一般販売を開始したMicrosoft Windowsで、Windows Vistaの後継。開発コードネームも同じ。
目次

概要

由来
 Microsoftの、Windows Vistaの後継オペレーティングシステム(OS)である。
 カーネルは、操作性などが不評だったWindows Vistaのものを、ほぼそのまま使っている。

バージョン

沿革

エディション
 Windows 7は、用途に応じた複数のエディション(版)が用意されている。
 Windows Vistaとは違い、Windows 7の各エディションは互いに「スーパーセット」で、上位のエディションは下位のエディションの全機能を含んでいる。
 また、Windows 7は幅広い機器に対応するため、Netbook(ミニノートPC)などでも複数のエディションからOSが選択可能、とされている。

特徴
 Windows Vistaに対する、Windows 7の主な特徴は次の通り(順不同)。

全般

ハードウェア対応

各種の上限

分類
 対応は、大きく三種類に別れる。

CPU数
 物理CPU数の上限はエディションに依存し、Home Premium以下では1個、Pro以上で2個である。
 マルチコア時のコア数の上限は、エディションは無関係で、32ビット版は最大32個、64ビット版は最大256個である。

メモリー上限
 32ビット版は、Starterは最大2Giバイト、それ以外は4Giバイトである。4Giバイト上限はこれは32ビットCPUの制限であり、4Gバイトの壁と呼ばれる。
 64ビット版は、Home Basicが最大8Giバイト、Home Premiumが最大16Giバイト、Professional以上で192Giバイトである。

情報

バージョン
 バージョン番号は、次の仕様となっている(数値は例)。

商品名
 開発コードネームが「Windows 7」だったが、後にこれが商品名となった。こうして勃発したのは、「どう数えたら7番目になるのか」という問題である。MicrosoftのWindows開発チームは、次のように説明する。
 最初のWindowsはWindows 1.0、2番目はWindows 2.0、3番目はWindows 3.0だった。その後は混乱するが、Windows NTはバージョン3.1、Windows 95/98/98 SE/Meまではバージョン4、Windows 2000/XPがバージョン5で、Windows Vistaはバージョン6.0なのであり、その「次」なので「Windows 7」なのだ、としている。
 なお、「Windows 7」だが、内部のバージョン番号は7.0ではなく、6.1である。
 結論として、「どう数えたら7番目になるのか」は全く解決していない、大いなる謎の一つである。

文字
 最初のリリースでは、Unicode 5.1までしか扱うことができず、Unicode 5.2以降に追加された文字が表示できない。
 この不具合は、SP1から訂正されることになった。

SP1
 Windows 7 SP1は、Windows 7出荷開始以降、Windows Updateなどで提供されたHotfixとセキュリティ更新プログラムをまとめて適用するパッケージである。
 不具合の修正が主であり、新機能は含まれていない。

補足

AeroスナップとAeroシェイクの停止
 Windows 7では、勝手にウインドウが最大化するなど、非常に煩わしい機能がある。
 タブレット用OSというなら分からないこともないが、普通にPCで使うのであれば、これほど邪魔な機能はない。これを無効(停止)にする方法は次の通りである。
  1. 「コントロール パネル」
  2. 「コンピューターの簡単操作センター」を選ぶ
  3. 「コンピューターでの作業に集中しやすくします」を選ぶ
  4. 下の方にある「ウィンドウの管理を簡単にします」の「ウィンドウが画面の端に移動されたとき自動的に整列されないようにします」にチェックを付ける
  5. その後「OK(O)」または「適用(P)」ボタンを押せば設定される。
 ここから判断すると、この「Aeroスナップ」なる機能は、「コンピューターでの作業に集中しにくくする機能」でありかつ「ウィンドウの管理を難しくする」、本当にろくでもない機能であると、Microsoftは判断しているらしい。

コマンド ウィンドウをここで開く
 Windows エクスプローラーで、フォルダーをShiftキーを押しながら右クリックすると、メニューに「コマンド ウィンドウをここで開く」が出てくる。
 これはWindows 7の前、Windows Vistaから追加された機能である。このためWindows XPの頃は必要だったレジストリーの変更は不要である。
 これを常に表示することも可能で、この場合はレジストリーの変更が必要である。
 具体的には、HKEY_CLASSES_ROOT\directory\shell\cmd の中にあるレジストリエントリ Extended を削除すればよい。
 Extended というレジストリエントリは、Shiftを押したときのみ動作させるための目印である。
 標準の右クリックメニューに表示されないのは、コマンド ウィンドウは明らかに初心者向きではないことから、初心者の混乱を防ぐためと考えられる。

「〜へのショートカット」を付けない
 ショートカットを作成すると、「〜へのショートカット」など余計なものが付くのがWindowsの伝統である。
 Windows 7では、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer の中にあるレジストリエントリ link を 00 00 00 00 に変更し、その後ログオンしなおすかコンピューターを再起動すれば良い。
 なお、link は4バイトのバイナリ値を保管するレジストリエントリで、標準では1E 00 00 00となっている。

メモリー診断
 メモリーが正常であるかどうかを確認するため、メモリー領域を読んだり書いたりすることで確認する機能である。
 従来は、フリーソフトのmemtest86やmemtest86+が有名であったが、Windows 7には標準でこの機能がある。
 「コントロール パネル」→「管理ツール」→「Windows メモリ診断」
 この機能は、Windows起動中には実行できないため、再起動が必要である。

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