Microsoft Windows
読み:マイクロソフト-ウィンドウズ
外語:Microsoft Windows
Microsoft
の開発した
オペレーティングシステム
(OS)の商品名。現在のパソコンでの標準動作環境を提供するソフトウェアである。
目次
概要
名称について
標準操作体系
バージョン
バージョン一覧
コードネーム一覧
Windowsにまつわる話
泥棒合戦
次のOS?
生活の中のWindows
概要
名称について
略称はMicrosoft Windows又はWindowsであり、MS-Windowsと記述するのは誤り。これは、
Windows 3.1
以降で採用された約束の一つである。
その、あまりに一般的な名称を固有名詞化するという暴挙は、その後の各種ソフトでも継承されている悪癖と言える(Word、Excel、Access等)。
話をする時に一般名詞なのか固有名詞なのかが明確にならず、混乱し易い。
標準操作体系
Windowsでは「Windowsらしい操作性」というものが標準化されている。
例えばキーボード操作でCtrl+V、Ctrl+C、Ctrl+X、Ctrl+Zによるクリップボード操作がある。
これはWindows 3.1から採用されたものである。Ctrl+E、S、D、Xなどによる通称
ダイアモンドカーソル
とキーがぶつかってしまうため、当時はマニアには評判だったが、OSレベルでの操作系の統一という点では成功した例のひとつである。
なお、対する
UNIX
などでは、操作性の統一の話すら上がっていない。
バージョン
バージョン一覧
システムのプロパティ、winver.exe、DOSプロンプトからverコマンドなどで表示されるバージョン番号を示す。またカッコでGetVersion()やGetVersionEx()関数で得られるバージョン番号を併記する。
Win16
Windows 1.0
: ‐
Windows 2.0
: ‐
Windows/386
: ‐
Windows 3.0
: ‐
Windows 3.0A
: ‐
Windows 3.1
: ‐
Windows for Workgroups 3.11: ‐
Win32
(95系)
Windows 95
: 4.00.950 (4.00.950)
Windows 95 SP1: 4.00.950a
Windows 95 OSR1: 4.00.950a
Windows 95 OSR2
: 4.00.950B (4.00.1111)
Windows 95 OSR2.1
: 4.00.950B (4.00.1212〜1214)
Windows 95 OSR2.5
: 4.00.950C (4.00.1214)
Windows 98
: ‐ (4.10.1998)
Windows 98 SE
: ‐ (4.10.2222 A)
Windows Me
: ‐ (4.90.3000)
Win32(NT系)
NT 3.1
Windows NT 3.1: ‐
NT 3.5
Windows NT 3.5: ‐
NT 3.51
Windows NT 3.51
: ‐
NT 4.0
Windows NT 4.0
: 4.0 (4.00.1381)
NT 5.0
Windows 2000
: 5.0 (5.00.2195)
NT 5.1
Windows XP
: 5.1.2600 (5.10.2600)
Windows Fundamentals for Legacy PCs
NT 5.2
Windows Server 2003
: ‐
Windows Server 2003 R2: ‐
Windows Home Server: ‐
NT 6.0
Windows Vista
: 6.0
Windows Server 2008
: ‐
NT 6.1
Windows 7
: ‐
NT 6.2
Windows 8
NT 6.3
Windows 8.1
Win64
NT 5.2
Windows XP
: ‐
Microsoft Windows Server 2003
: 5.2 (5.20.3790)
Windows Server 2003 R2: ‐
NT 6.0
Windows Vista
: 6.0
Windows Server 2008
: ‐
NT 6.1
Windows 7
: ‐
Windows Server 2008 R2
: ‐
Windows Home Server 2011
NT 6.2
Windows 8
Windows Server 2012
NT 6.3
Windows 8.1
Windows Server 2012 R2
コードネーム一覧
Win16
Windows 3.1: Janus
Windows for Workgroups 3.11: Snowball
Windows NT 3.1: ‐
Windows NT 3.5: Daytona
Win32(95系)
Windows 95: Chicago
Windows 95 OSR2: Detroit
Windows 98:
Memphis
Windows 98 SE: ‐
Windows Me: Millennium
Win32/64(NT系)
Windows NT 3.1: ‐
Windows NT 3.5: ‐
Windows NT 3.51: ‐
Windows NT 4.0: Cairo
Windows 2000: ‐
Windows XP:
Whistler
Windows Server 2003: Whistler Server
Windows Vista:
Longhorn
Windowsにまつわる話
泥棒合戦
Windowsといえば、常に
Macintosh
と比較される存在である。
かつて、
スティーブ・ジョブズ
(当時は
Apple Computer
の社長だった)が「WindowsはMacのインターフェイスを盗んだものだ」と主張した。
この時
ビル・ゲイツ
は「ヘイ、スティーヴ、君がXEROXに忍び込んでテレビを盗んだのが一足早かったからといって、私が後からステレオを盗んではいけないなんて言えないぜ」と答えたと言われている。
つまりMacintoshのインターフェイスはXEROXの作った
Alto
が元なので、そう言ってるお前だって泥棒じゃないか、という意味である。
次のOS?
Windows(特に95以降)の場合、もはや「次のOS」という明確な切りかえ時期はないと思った方が無難である。特に、プログラムを作る場合、この問題が重くのしかかってくる。
なぜなら、同じ商品名ながら複数のバージョン(ビルド)があり、更に、サービスパックやInternet Explorer、Microsoft Officeなどをインストールすると、システムに関連するDLLが勝手に更新され、環境が変わってしまうからである。
例えば
Windows 95
のバージョンの差だけでも、次のようなものがあった。
Windows 95のビルド番号の違い
ビルド950
ビルド950a (OSR1)
ビルド950a + Kernel32.dll Update2
ビルド950B (
OSR2
)
ビルド950B (
OSR2.1
)
ビルド950C (
OSR2.5
)
Internet Explorer 3
はインストールされているか
Internet Explorer 4
はインストールされているか
Internet Explorer 5
はインストールされているか
Office 97はインストールされているか
Visual Studioの
サービスパック
は使用しているか
実際には更に細かな違いが存在し、しかもそれぞれに互換性がないために、多くのプログラマー(Visual Basic系やMFCを使うVisual C++系)を悩ませた。
生活の中のWindows
Windowsは今や様々な装置に組み込まれて使われており、UNIXを駆逐する勢いで普及している。
例えば、ATM、コインロッカー、自動販売機、自動券売機、POS、複合機など、身近なものへの採用例が多い。
他に、医療分野でもよく使われていて、カルテ管理や患者の予約システムなどが普及した。のみならず呼吸脈拍管理や
心電図
などの人体に直結される人命に関わる機器さえ、今ではWindowsで動作しているものが多いとされる。心臓カテーテル用ポリグラフにWindows 3.1が使われていたこともあったらしい。
UNIXやOSなしでプログラムできる技術者が減り、Windowsプログラマーが増えた影響が出ているものと思われる。
具体的な商品として、次のようなものが知られる(順不同)
QUIZ MAGIC ACADEMY (コナミのネットワーク対戦クイズゲーム)
ヤマダ電機に置いてあるポイント抽選マシン
ローソンのLoppi (以前はWindows 95)
ANA WebKIOSK
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