MSX-Engine
読み:エムエスエックス-エンジン
外語:MSX-Engine
MSXパソコンの主要機能を持つカスタムCPU製品。
東芝
の製品が多い。
周辺機能のみでCPUを含まない製品に
MSX System
がある。
目次
概要
利点
特徴
T7937 (東芝製)
T9769 (東芝製)
概要
MSX
〜
MSX2
の頃に作られ、MSX2の主要機能の大半を含み、MSX2普及機以降のほぼ全機種で採用されている。ちなみにソニーは頑に採用を拒み、DIPのZ80A等を使っていた。
Z80
(Z80A)相当の
CPU
を中心に、
AY-3-8910
相当の
PSG
、
8255
相当の
パラレルポート
が搭載されている。CMTインターフェイスやキーボードインターフェイス、プリンターポートも、このLSI一つで賄うことができる。
このLSIが作られたことで、LSIの減価償却後は主要部分を安価に製造可能となり、松下からは何と29,800円の製品が登場したのである。
利点
このLSIがなければ、PSG、8255、その周辺の
74シリーズ
などは自前で調達し
基板
に実装せねばならないが、これは基板面積も金銭的コストも掛かる。
MSXの場合、CMTインターフェイスやジョイスティックポートはPSGで、キーボードインターフェイスやプリンターポートは8255で処理されるが、これらの機能がまとめて1チップになれば、それだけ安価になる、という理屈である。
特徴
MSX各機種用に製品が用意されている。
一部情報ソースでは「T7775」という名も見られるが、存在は確認できていない。
T7937 (東芝製)
MSX
で採用されたMSX-Engineである。
Z80
CPU、
PPI
、
PSG
、
TMS9918
相当のVDPを搭載しているオールインワンパッケージである。
パッケージは144ピン
QFP
。
T9769 (東芝製)
MSX2+
/
MSXturboR
で採用されたMSX-Engineである。
松下電器のMSX2+ではT9769B、MSXturboRや三洋のMSX2+であるPHC-70FD(WAVY70FD)、PHC-70FD2(WAVY70FD2)ではT9769Cが使われている。またMSXturboRでは、T9769Cに加えてバスコントローラーS1990を併用している。
Z80
CPU、
PPI
、
RTC
、
PSG
を搭載している。VDP以外の主要機能の殆どがワンチップ化されている。
パッケージは144ピン
QFP
。
BとCの仕様の差などは定かではない。MSXturboRで
R800
使用中は、内部のZ80を停止させる機能がT9769Cには盛り込まれているようである。
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