MSX2
読み:エムエスエックス-トゥー
外語:MSX2: MicroSoft X 2
MSXシリーズ
の第2シリーズ。
MSX
の上位互換
パソコン
で、初代MSXで弱かった様々な機能が改良されている。
目次
仕様
部品まわり
映像
周辺機器など
BASIC
メモリーまわり
カスタムチップ開発
名称
仕様
部品まわり
CPU
や
PSG
は変更がないが、
VDP
にヤマハが開発した上位互換LSIの
V9938
、通称
MSX-VIDEO
を採用したのが目玉である。
主要部品は次の通り。
CPU ‐
Z80
(Z80A)互換品
VDP ‐
V9938
(
MSX-VIDEO
)
PSG
‐
AY-3-8910
相当品
映像
V9938により、SCREEN 0で最大80桁×26行の表示に対応した。
グラフィックではSCREEN 5で最大512×212ドット、512色中16色、あるいはSCREEN 8で最大256×212ドット、256色同時表示に対応した。
システムの標準フォントが初代MSXから変更された。SCREEN 0(横6ドット表示)でも読みやすいように書体が変更されたものである。
周辺機器など
その他、地味ながら確かな改良がなされている。
プリンターポートの仕様が統一され標準搭載、搭載はオプション扱いだが乱立していた漢字ROMの仕様が統一、
FM音源
の仕様
MSX-AUDIO
を標準化、そしてクロックICも標準搭載となった。
また従来は
かな入力
がJIS配列または50音配列しかなかったが、Shift+かなを押すことで
ローマ字入力
が可能となった。
そしてMSX2では殆ど使われなかったが、漢字入力のためのFEP仕様、MSX-JEが標準化されている。
BASIC
これらを制御するために、専用のBASIC言語として
MSX BASIC
Ver 2.0が用意されている。
メモリーまわり
メインRAMは64Kiバイト以上が標準となり、拡張なしで
MSX-DOS
が稼働するようになった。
V9938搭載に伴いVRAMも大幅に容量が増え、64Kiバイトまたは128Kiバイトの選択となった。これにより
メインメモリー
よりもVRAMの方が多いという、不思議な現象も発生した。
ただ、メインRAMはBASICからは依然32Kiバイトしか使えないので、利用できないページ0とページ1の32KiバイトのRAMをメモリーディスクとして利用する機能が付いた。CALL MEMINI、CALL MFILES、CALL MKILL、CALL MNAMEというCALL拡張命令で制御し、メモリーディスクのデバイス名はMEM:である。
カスタムチップ開発
MSX2普及機以降ではCPUや
PSG
などの主要部品は
MSX-Engine
と呼ばれるLSIにカスタム化された。
また普及機以降ではVRAMも128Kiバイト搭載が標準となったが、メインRAMよりも多かったため、プログラムによってはメインRAMに治まりきらないデータを格納するバッファーメモリーとしても使われていたようだ。
名称
MSXの後継なので、MSX2である。シンプルな命名であるといえよう。
ちなみに当初案では、Super MSX、略してSMSXとする計画だったが、語呂が卑猥であることから没となった。
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