米油
読み:こめあぶら
外語:rice bran oil

 の糠(ぬか)を圧搾等して搾りとられる植物油脂のこと。米糠油。JAS法では「こめ油」としている。
目次

概要
 玄米を精米(搗精)した際に生じる米糠を材料にする。
 米は日本の主食なので糠は常時生じており。日本は、油脂原料の90%を輸入に頼っている国でありながら、米油だけは材料を全て国産化することが可能である。しかし価格が高いこともあり、普及しているとは言い難い。
 更に、日本では米の生産量が年々低下しているため、米油には一定の需要がありながら、その材料確保が困難になりつつある。

特徴

国際基準
 米糠油(Rice bran oil (米油 rice oil) )は、Codex Standard for Named Vegetable Oils (CODEX STAN 210-1999)において米糠(Oryza sativa L.)から得られる油と定義されている。

化学的性質
 占める脂肪酸は、オレイン酸(38-48%)とリノール酸(29-40%)が半々で、これにパルミチン酸(14-23%)が続く。
 この他に、ビタミンEビタミンKの他に、僅かに鉄分を含む。

用途
 風味がよく旨味があるが、癖がないため汎用性が高い。
 ドレッシングとして生食するほかに、天ぷら油、炒め油などの調理用油として、他のサラダ油と同様に利用することが出来る。
 米油に、紅花油(サフラワー油)など他の植物油をブレンドして風味などを改善した調合こめ油と称する製品も存在する。

カネミ油症事件
 米油は古くから使われているようだが、今も昔もマイナーなようである。
 日本では米油(米糠油)にPCBが混入した「カネミ油症事件」と呼ばれる食品公害事件が有名である。

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