地熱
読み:ちねつ
外語:geothermal energy
地球の内部に存在する熱エネルギー。
概要
温泉の噴出や火山の噴火などを見ても分かるように、地球の内部には熱がある。地球表面の地殻やマントルは一応固体だが、更に奥深い外殻は高熱で溶解した金属から出来ている。
これらの熱により温められた岩石や水はマグマといい、火山の噴火で噴き出すことで溶岩などになる。
特徴
熱源
地下に熱源があるため、地熱は生じる。熱の発生の主要因は、地球内部にある放射性物質の崩壊である。
放射性同位体であるカリウム40、トリウム232、あるいはウラン238などウラン・ラジウム系列の同位体などが地球内部で崩壊や核分裂を続けており、このときに発する熱が地球を温めている。
また、これらの元素を多く含む岩石として花崗岩が知られており、これが地熱の主因である。
温泉
雨水などが地面に染み込み地下水となった後、火山のマグマなど地熱によって温められることがある。
これが自然に噴出したり、ボーリングなどで人工的に取り出すと、温泉となる。
地熱発電
地熱により生じる熱を水蒸気として取りだし、あとは火力発電や原子力発電と同様に水蒸気でタービンを回す汽力発電が、地熱発電である。
地下水の量には限度があるため、一箇所で発電できる電力量は小さく、またその期間も短い。更に、温泉の掘削と違って地中深くまで掘る必要があり危険なこと、さらに地中深くから出て来る水蒸気には様々な有害物質が含まれていることなど多くの問題があり、まだ実用化はされていない。
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