催眠鎮静剤
読み:すいみんちんせいざい
外語:hypnotic
不眠
に効果がある薬剤。通称「睡眠薬」。
目次
概要
特徴
分類
主要なもの
ベンゾジアゼピン系
非ベンゾジアゼピン系
バルビツール酸系
その他
安全性等
死ぬ可能性
副作用
概要
マイナートランキライザー
の中で催眠作用が強いもので、通常の睡眠と似た中枢神経抑制状態を起こす薬剤のこと。
ハルシオン
(薬剤名は
トリアゾラム
)などが有名である。
正しく用いれば不眠治療に役立つが、正しくない使い方をするといわゆる
合法ドラッグ
になる。
様々な種類があるが、いずれにおいても服用前に用便を済ませておき、服用後は速やかに部屋の明かりを消し布団を被るのが鉄則である。
特徴
分類
現在は、成分から大きく三種類とその他に分類されている。
ベンゾジアゼピン
系
非ベンゾジアゼピン系
バルビツール酸系
その他
非バルビツール酸系
チエノジアゼピン系
また効果時間から大きく四種類に分類されている。
超短期型 (6時間以内)
短期型 (12時間以内)
中期型 (24時間程度)
長期型 (30時間以上)
主要なもの
既に製造発売中止のものも含む。
ベンゾジアゼピン系
超短期型 (6時間以内)
トリアゾラム
(
ハルシオン
)
短期型 (12時間以内)
塩酸リルマザホン (リスミー)
ブロチゾラム
(レンドルミン)
ロルメタゼパム (エバミール)
中期型 (24時間程度)
エスタゾラム (ユーロジン)
クアゼパム (ドラール)
ニトラゼパム (ベンザリン、ネルボン)
ニメタゼパム (エリミン)
フルニトラゼパム
(
サイレース
、
ロヒプノール
)
長期型 (30時間以上)
ハロキサゾラム (ソメリン)
フルラゼパム (ダルメート、ベノジール、インスミン)
非ベンゾジアゼピン系
超短期型 (6時間以内)
ゾピクロン (アモバン)
酒石酸ゾルピデム
(
マイスリー
)
バルビツール酸系
短期型 (12時間以内)
ヘキソバルビタール (チクロバン)
中期型 (24時間程度)
アモバルビタール (イソミタール)
ペントバルビタールカルシウム
(
ラボナ
)
長期型 (30時間以上)
バルビタール
フェノバルビタール (フェノバール)
その他
睡眠改善薬
塩酸ジフェンヒドラミン
(
ドリエル
)
超短期型 (6時間以内)
セミ琥珀酸ブタクタミド (リストミンS)
抱水クロラール
短期型 (12時間以内)
ブロムワレリル尿素 (ブロバリン)
トリクロホスナトリウム (トリクロリールシロップ)
中期型 (24時間程度)
ペルラピン (ヒプノジン) ジベンズアゼピン系
合剤
ベゲタミンA [
塩酸クロルプロマジン
+塩酸プロメタジン+フェノバルビタール]
ベゲタミンB [塩酸クロルプロマジン+塩酸プロメタジン+フェノバルビタール]
不明
サリドマイド
安全性等
死ぬ可能性
自殺をするのに睡眠薬を飲んで、などということがある。
昔は
バルビツール酸系
しかなかったので、自殺も可能だった。しかし現在一般に使われる
ベンゾジアゼピン
系の睡眠薬は、安全性が高く、
致死量
は極めて多いため、これで死ぬことはまず不可能である。
ベンゾジアゼピン系で死ぬためには、例えば
ハルシオン
なら150
万
錠を
一度に
飲まねばならず(のんびり飲んでいたら途中で寝てしまう)、当然吐いてはならない。しかし、幾ら頑張っても、そもそも胃に入りきらない。これで死ぬのは人の技を超えており、それだけ出来るなら人生のやり直しも可能であろう。
ちなみに、睡眠薬で死亡した場合は全身の
筋肉
が弛緩しているので、後に残される体は決して安らかに眠っているようには見えない。
副作用
副作用
については、飲む薬剤それぞれによる。
一般的に見られる副作用には、次のようなものがある。
耐性
の形成
肝臓
への負荷
依存性
健忘、奇行 (いわゆる「小人さんの召喚」)
おねしょ
最後のおねしょというのは、睡眠薬により眠りが深くなり過ぎると、子供の頃のように
尿意
では目が覚めなくなり、もって幼少の頃のように失敗してしまうことを意味している。服用前には、必ず用便を済ませておくこと。
なお、アルコールと共に服用すると効果が増すものが多く、グレープフルーツ系の飲料と共に服用すると相乗効果が認められるものが多いが、副作用も増える可能性が高い。過剰投与(
OD
)も、このような副作用の率を上げる。
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