ラドン222
読み:ラドン-にひゃくにじゅうに
外語:222 Rn
ラドン
の
同位体
の一つ。
目次
情報
概要
特徴
崩壊
放射能
生体への影響
情報
記号:
222
Rn
原子番号
: 86
質量数
: 222 (
陽子
86、
中性子
136)
天然存在比: 微量
半減期
: 3.824日
比放射能
: 5.69×10
15
(5960兆Bq/g)
比放射能の逆数: 1.68×10
−16
崩壊
の種類:崩壊後生成物
α崩壊
→
218
Po
主な由来
222
At (β
−
崩壊)
226
Ra
(α崩壊) 半減期1600年 (
ウラン・ラジウム系列
)
概要
ウラン・ラジウム系列
の7番目の核種である。
この系列には途中、半減期の長い核種があり、またこのラドン222は、半減期半減期1600年と比較的長いラジウム226がα崩壊して作られることから天然にも微量存在し、空気中にも含まれる。
また、ラドン222は、
放射能泉
の主要な放射線源である。
特徴
崩壊
半減期
は3.824日で、
α崩壊
してポロニウム218になる。
この崩壊自体は、体内に大量にあるなどの事態を除いては実害はほぼ無いが、ウラン・ラジウム系列として鉛206にまで崩壊する過程で
β崩壊
(β
−
崩壊)する同位体が多数あり、その際には
γ線
が放出される。
確率の高い経路では、次のようにして鉛206に至る。
ラドン222 (3.824日、α崩壊)
ポロニウム218 (3.10分、α崩壊)
鉛214 (26.8分、β崩壊)
ビスマス214 (19.9分、β崩壊)
ポロニウム214 (164μ秒、α崩壊)
鉛210 (22.3年、β崩壊)
ビスマス210 (5.013時、β崩壊)
ポロニウム210
(138.4日、α崩壊)
鉛206 (安定同位体)
全ての同位体が半減期で半分が崩壊したとすると、ラドン222が崩壊すると、数日中に鉛210にまで崩壊を続け、しばし安定する。鉛210が崩壊すると半年程度で鉛206にまで崩壊し、安定する。
放射能
新陳代謝を高め健康に良いとされるラドン/ラジウム温泉のラドン222は、1グラムあたり5960兆ベクレルもある。
一方で、よく話題になる
セシウム137
は、1グラムあたりたかだか3兆2000億ベクレルである。
つまり湯治で愛用されているラドン222は、セシウム137の1800倍以上も放射能が強力である(ベクレてる)ため、健康に良いということである。
生体への影響
科学技術庁告示第五号 平成十二年科学技術庁告示第五号(放射線を放出する同位元素の数量等)
における、ラドン222の実効線量係数(ミリシーベルト/ベクレル)は、次のとおりである。
吸入摂取した場合 (ラドンの平衡等価濃度) 6.5×10
−6
つまり、10,000
ベクレル
を吸入摂取した時の実効線量は0.065
ミリシーベルト
(65
マイクロシーベルト
)である。
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