西成区
読み:にしなりく
外語:Nishinari Ward

 大阪市を構成する24の行政区のうちの一つ。大阪市の中南部に位置し、大阪市の中で最もカオスな区として名を馳せる。
目次

概要

基本情報

通信

象徴

沿革

歴史
 江戸時代には蔬菜供給地となる農村だった。16世紀頃、堺の発展とともに、現在の区域東部に旧紀州街道(住吉街道)が拓かれ、いまも旧跡が残る。
 商工業も発展したため、住・商・工が混在する下町となった。
 また明治期初期には、衛生面や治安面で宿屋の規制が強まるようになり、この頃に木賃宿(最貧層向けの安い宿屋)は釜ヶ崎へと集まるようになった。これがドヤ街として今に残る「あいりん地区」の由来となった。

地理

地勢
 上町台地の西側から木津川に至る間に位置する。
 ほぼ平坦な地形である。

町域
 区内の主な町域は次の通り(ほぼ50音順)。大阪市は全域で住居表示が実施されている。

隣接する区

運輸交通

主な道路

道の駅
 区内に道の駅はない。

鉄道
 かつては市電も走っていた。

飛行場
 区内に飛行場は無い。近畿圏の3飛行場を利用する。

特徴

ピンキリ
 西成というと後述する「あいりん地区」が有名で、区全体がそのような状況なのかと誤解されることもあるが、そうではない。
 西成区と言ってもピンキリで、普通の場所と普通ではない場所が混在している。西成区などというのは単なる行政上の区画に過ぎず、それ以上の意味は持っていない。
 例えば、南部である岸里、天下茶屋、玉出辺りは綺麗で、治安も良い普通の下町であり、天神ノ森駅周辺には高級住宅地もある。
 一方で、動物園前駅周辺は格闘技経験者でも一人で歩くのは憚られる空気がある。治安が悪いのはもちろんだが、明らかに浮浪者風の人しか周囲にいないという異空間だからである。
 「西成」で一括りにするのは良くないということだが、いろいろと複雑な区である。

あいりん地区
 西成と言えばあいりん地区、あいりんと言えばニシナリ。西成区にある、日本最大の魔境である。古くの地名は釜ヶ崎(かまがさき)、略して「カマ」。
 街並みは普通である。コンビニもあるほど。しかし住民が良くない。
 大昔から、自転車で走っていれば意図的に突っ込んできて怪我をして金銭を要求する、今で言う「当たり屋」が頻発していた、最下級の貧民が住む集落である。
 ここには西成警察署が存在するが、カマ住民(+α)が度々発生させた、いわゆる「西成暴動」で破壊された。大阪の警察はあまりにも弱い!このままでは警察の威信に関わる!とか思ったらしく、建て替えられた今の西成警察署は、周辺を高い塀や鉄格子で囲み、鋼鉄製の門の前には警杖を装備した警察官が番兵として立ち警備に当たっている、都市型要塞となっている。見た目も機能的にも頑強な警察署になったが、逆に、そこまでしないと暴動に勝てないのも警察としてどうなのか、やっぱり大阪の警察は弱い!との思いを新たにするところ。
 そんな昔は威勢の良かったカマ住民も今では老人となり、さらに不景気も重なり日雇い労働は減るばかり。生活保護は増えるばかりだが、日雇い労働者はどんどん減っているとのことである。
 興味本位で見に行くのも構わないが、ここでは誰が見ても分かる薬売りがいたり、コンビニのトイレには「注射器捨てるな」の張り紙があったり、結核などの病気を患ったホームレスが治療も受けずに路上に寝ている姿を目にすることになるだろう。感染するかもしれないぞ。

橋下徹市長
 橋下徹が府知事から市長に転身してから、まず取りかかったのがこの西成区の浄化であった。
 区民の4人に1人が生活保護と言われており、市の財政を圧迫していることから、この改善が最重要課題となった。
 あいりん地区周辺の治安の悪さも群を抜いているが、天王寺動物園にかなり大きな計画があるらしいものの、西成区が現状のままでは浮浪者排除の警備費に経費が掛かりすぎて経営を圧迫したフェスティバルゲートの二の舞になるのは確実とのことで、なおさら浄化が必要となっている。

ゆるキャラ
 マスコットキャラとして「スーパーポンポコジャガピーにしなりくん」と称する「ゆるキャラ」がいる。
 西成区の区制70周年を記念し、1996(平成8)年度に制定されたマスコットキャラであり、「たぬき」の体に「ジャガイモ」の顔がついた男の子とのことである。顔は「西」の字になっており、ヒーローなのでマントを装備し、空も飛べる。
 西成で、なぜ「たぬき」や「ジャガイモ」なのか、繋がりが良く見えない。
 アレゲな区として対抗となる(?)生野区のキャラ「いくみん」はかなり出来栄えが良いことと比較すると、こちらはかなり残念感が漂う。

神社
 大阪府神社庁に登録されている神社は3社。
 氏地については未確認

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