XFree86
読み:エックス-フリーはちろく
外語:XFree86
X11の実装の一つ。The XFree86 Project, Incが開発している
X Window System
。しかし既に消滅寸前である。
目次
仕様
動作環境
沿革
特徴
終末
事件
BSD
仕様
製品名 ‐ XFree86
使用途 ‐ ウィンドウシステム
初出年 ‐ ?
設計者 ‐ ?
最新版 ‐ 4.8.0 (2008(平成20)年12月15日)
影響関係
被影響 ‐ ?
加影響 ‐
X.Org
動作環境 ‐ 各種UNIX互換OS
ライセンス
‐ 独自
動作環境
UNIXおよびUNIX互換OSで稼働する。
公式には
Linux
、全ての
BSD
、Sun Solaris x86、
OS X
(
Darwin
)、そしてOS/2風プラットフォームとCygwinで稼働するとされており、XFree86に問題が発生するまでは、ほぼ全てのBSD系OSと各種UNIX、そして主要な
Linuxディストリビューション
でX Window Systemの実装として採用されていた。
沿革
1992(平成4)年: X386 1.2(Inel版)リリース、後にXFree86に改名
1994(平成6)年3月: XFree86 2.1リリース
1994(平成6)年5月: XFree86 2.1.1リリース
1999(平成11)年12月: XFree86 3.3.6リリース
2000(平成12)年2月: XFree86 4.0.0リリース
2001(平成13)年6月2日: XFree86 4.1.0リリース
2002(平成14)年1月19日: XFree86 4.2.0リリース
2003(平成15)年2月27日: XFree86 4.3.0リリース
2004(平成16)年2月29日: XFree86 4.4.0リリース (ライセンス問題発生)
2005(平成17)年3月16日: XFree86 4.5.0リリース
2006(平成18)年5月10日: XFree86 4.6.0リリース
2007(平成19)年8月12日: XFree86 4.7.0リリース
2008(平成20)年12月15日: XFree86 4.8.0リリース
特徴
XFree86 4.0.0以降は、バージョン番号のうちリリース番号が西暦下一桁と一致することを特徴としていた。
ライセンス問題発生以降も、XFree86 4.8.0までは毎年のリリースをしていたが、その後は途絶えた。結果、2008(平成20)年にリリースされたXFree86 4.8.0を最後としている。
終末
事件
2004(平成16)年2月29日にリリースされたXFree86 4.4.0からの新ライセンスに、旧BSDライセンスと同様の「宣伝条項」が追加された。
当の開発者や
Red Hat
、SUSE、Mandrake、Debianなどの主要LinuxディストリビューターからGPLの第6項と矛盾すると猛反発が上がり、大騒ぎとなる。
中でもRed Hatは4.4.0は絶対に採用しないと猛反発を始め、Debianもそれに続いていた。
XFree86の開発メンバーの一部もXFree86を離脱、こうして新たに派生バージョンとして
X.Org
が登場した。
BSD
FreeBSD
や
NetBSD
に代表されるBSDは、それ自体がBSDライセンスで配布されているわけである。XFree86が採用した旧BSDライセンスと、この時点での新BSDライセンスは親和性は損なわれていない。従ってBSDユーザーにとっては何の問題もない。
しかしながら、Linuxはもとより、この各種BSDさえもX.Orgに移行してしまったため、状況を鑑みるにXFree86にはもはや未来はないものと思われる。
その理由は自明で、皆がX.Orgに移行してXFree86を使わなくなれば、XFree86の進歩は止まってしまうわけである。古いものを使い続ける理由は無い、ということになるのだろう。
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