X.Org (実装)
読み:エックス-オーグ
外語:X.Org
X11の実装の一つ。The X.Org Foundationにより作られたX Window System。
沿革
最初のバージョンはX Window System Version 11 Release 6.7(X11R6.7)である。
- 2004(平成16)年4月: X.Org X11R6.7リリース
- 2004(平成16)年9月8日: X.Org X11R6.8.0リリース
- 2005(平成17)年12月21日: X.Org X11R6.9、X11R7.0同時リリース
- 2006(平成18)年5月22日: X.Org X11R7.1リリース
- 2007(平成19)年2月15日: X.Org X11R7.2リリース
- 2007(平成19)年9月6日: X.Org X11R7.3リリース
- 2008(平成20)年9月23日: X.Org X11R7.4リリース
- 2009(平成21)年10月26日: X.Org X11R7.5リリース
- 2010(平成22)年10月: X.Org X11R7.6リリース
- 2012(平成24)年6月6日: X.Org X11R7.7リリース
今後の予定
- 2013(平成25)年: X.Org X11R7.8リリース
事件
発端
事の発端は、2004(平成16)年2月29日にリリースされたXFree86 4.4.0より、新ライセンスが採用されたことであった。
この時に、旧BSDライセンスと同様の宣伝条項が追加されることとなった。
このライセンスはGPLの第6項に反していたためLinuxでは使えないという判断になり、大騒ぎとなった。そこで元XFree86の開発メンバーが離脱してX.Orgと合流し、開発を継続することになった。
X.Orgのベースとしたのは、このライセンス変更直前のリリースである、XFree86 4.4RC2である。
BSD
宣伝条項の有無という差はあるが、BSDは過去も今もBSDライセンスである。現BSDライセンスとの親和性は損われていないにも関わらず、各BSDもXFree86の採用を躊躇うようになり、やがてX.Orgへと移行を始めた。
OpenBSDでは当初XFree86 4.4.0を採用したが、やがて使わない方針を示し、X.Orgに移行した。FreeBSDもNetBSDも、今はX.Orgである。
BSDと言えども、GCCなどGNUの恩恵からは逃れられない定めなので、その辺の空気を読んだようである。また、皆がX.Orgを使うようになれば、自ずとこちらのほうが改善が進むので、「古い」XFree86を使い続ける理由もない、という判断もあったのだろう。
従って、X.OrgはXFree86の支流と言うよりは、本家断絶により分家が家業を継いだような存在、とも言える。
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