LibreOffice
読み:リブレオフィス
外語:LibreOffice

 フリーソフトウェアとして配布されている、オフィス系アプリ群(オフィススイート)の一つ。
目次

情報
 現時点での最新版は以下の通りである。

概要

由来
 OpenOffice.orgの開発コミュニティーOpenOffice.org Communityから独立して設立されたThe Document Foundationがリリースしたオープンソースのオフィスソフト。
 ソフトウェア自体はOpenOffice.orgから分岐されたもので、OpenOffice.orgの実質的な後継である。バージョン番号もOpenOffice.orgから、そのまま継続されている。
 OpenOffice.orgの商標権はOracleが所有しており使うことができなかったため暫定的にこの名前が採用された後、The Document FoundationはOracleに対し「OpenOffice.org」のブランド名譲渡を求めたが、Oracleはこれに応じなかった。

情勢
 OpenOffice.org 3.3より一足早く、相当する最初のバージョン、LibreOffice 3.3が公開された。
 Linuxの代表的なディストリビューションである、UbuntuRed Hat Enterprise Linux、openSUSEなどのディストリビューターは、OpenOffice.orgの採用を辞めLibreOfficeを採用することをいち早く表明していた。
 また、Sunの時代よりある、本家に取り込みにくい機能を追加した派生バージョンGo-OOも、LibreOfficeに吸収された。

特徴

機能
 バージョン3にある主な機能は次の通り。

主な特徴
 現時点では、まだ完成度が充分とは言えないが、次のような特徴を持っていたため、大きな話題となった。
 互換性面で特記すべき点は、次の通り。
 LibreOfficeにはGo-OOが合流したことから、高速起動や多機能化などが進むことになった。

種類
 種類は、「動作環境」と「言語」で分けられる。翻訳だけでなく、文字の左右(LTR/RTL)の処理の都合などもあり、全言語で常に同じ最新版が提供されているとは限らない。
 現在の動作環境、あるいはパッケージの種類は、次の通り。
 OOoの時にはあった、Linux IA64 RPMとSolaris版(x86、SPARC)は、LibreOffice では提供されていない。
 LibreOffice 3.5.0現在提供されている言語は、次の通り(言語コード順)。
 以下は過去に対応していたが、対応が削除された言語。

沿革

バージョン3
 3.2.xまでは、OpenOffice.orgとして開発されていた。

バージョン4.0

バージョン4.1
 Apache OpenOffice 4.0で導入されたサイドバーが実装された。

バージョン4.2
 Calcが改良され、Microsoft Excelの分析ツールに相当する「統計」機能などが搭載された。またOpenCLに対応し、GPUなどを併用した計算も可能となった。
 WriterやImpressなどにも新機能が搭載された。

バージョン4.3

バージョン4.4

採用例

日本の行政
 日本では2007(平成19)年、総務省より「情報システムに係る政府調達の基本指針」が公表され、調達仕様書は「原則として、独自の機能、独自のデータフォーマット及び独自の方式を使用せず、国際規格・日本工業規格等のオープンな標準に基づく要求要件の記載を優先する。」とした。
 この指針で「オープンな標準」とは、次の全てを満たしている技術標準、とされている。
  1. 開かれた参画プロセスの下で合意され、具体的仕様が実装可能なレベルで公開されていること
  2. 誰もが採用可能であること
  3. 技術標準が実現された製品が市場に複数あること
 結果、当時のOpenOffice.orgに注目が集まり始めて、省庁や自治体でも続々と採用された。それが現在では、LibreOfficeや、Oracleの手が離れたApache OpenOfficeへと移行が進んでいる。

日本の自治体
 次の自治体がLibreOfficeを採用していることが知られている(地方自治体コード順)。理論上は相当額の経費削減になるようである。

日本の大企業や団体
 コスト削減のため、零細企業などでも広く使われていると見られ、大手企業でも採用され始めている。
 報道された範囲では、次の企業が広く採用をしている。

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