ISO/IEC 14443
読み:アイエスオウ-アイイースィー-いちよんよんよんさん
外語:ISO/IEC 14443
非接触ICカード
の国際標準規格の一つで、近接型。通信に使う電波周波数やプロトコルなどが決められている。
目次
概要
特徴
仕様
規格
国内規格
種類
採用例
Type A
Type B
FeliCa(参考)
概要
小電力IC技術(
RFID
)の国際規格で、通信手段等を定めるもの。カード自体の大きさは、この規格では定めない。
近接型のこの規格は、通信距離10cmまでを想定している。
姉妹規格に、密着型(2mmまで)の
ISO/IEC 10536
や、近傍型(70cmまで)の
ISO/IEC 15693
などがある。
特徴
仕様
ISM
である、13.56MHzの周波数で動作する。
通信速度は、106kbps〜848kbpsまでがある。
規格
ISOでの規格は次の通り。
ISO/IEC 14443-1 物理的特性
ISO/IEC 14443-2 電波出力と信号インターフェイス
ISO/IEC 14443-3 初期化と衝突防止
ISO/IEC 14443-4 伝送プロトコル
国内規格
ISOと日本での規格は次の通り。
JIS X 6322-1 外部端子なしICカード―近接型―第1部:物理的特性
JIS X 6322-2 外部端子なしICカード―近接型―第2部:伝送及び信号インタフェース
JIS X 6322-3 外部端子なしICカード―近接型―第3部:初期化及び衝突防止
JIS X 6322-4 外部端子なしICカード―近接型―第4部:伝送プロトコル
関連する規格は次の通り。
JIS X 6319-2 ICカード実装仕様―第2部:外部端子なし近接型ICカード
JIS X 6319-4 ICカード実装仕様―第4部:高速処理用ICカード
種類
Type A、Type Bの二種類が規格化されている。
Type A
世界で最も使われている方式。
Type B
日本では経済産業省の「IT CITY統一仕様・国内行政系カード標準規格」に採用され、省庁や地方自治体が主に使っている。
旅券
(パスポート)についてはType A/Type Bのいずれかを用いることになっており、
日本国旅券
はType Bを採用している。
この他、Type Cとしてソニーが開発した
FeliCa
が提案されていたが、規格化されなかった。これは後にISO/IEC 18092(
NFC
)として標準化されることになる。
採用例
日本国内での採用例は、次の通りである。
Type A
オランダのPhilipsが開発した
MIFARE
である。日本ではあまり使われていない。
taspo
福島交通バスICカード (廃止)
ICテレホンカード (廃止)
Type B
Type Bはモトローラが開発を主導したもので、日本国政府や地方自治体等が主に採用している。
運転免許証
住民基本台帳カード
旅券
(パスポート)
FeliCa(参考)
Type Cとしては規格化されなかったが、参考までに採用例を示す。
これは
ソニー
の開発した
FeliCa
である。日本における
デファクトスタンダード
。
ICカード乗車券
で主に採用されており、他にも無数に採用例がある。
ICOCA
(JR西日本)
nimoca
(
西日本鉄道
)
PASMO
(株式会社パスモ)
PiTaPa
(スルッとKANSAI協議会)
Suica
(JR東日本)
TOICA
(JR東海)
Kitaca
(
JR北海道
)
SUGOCA
(
JR九州
)
楽天Edy
(楽天Edy株式会社)
nanaco
(セブン&アイ・ホールディングスなど)
WAON
(イオン)
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