MIFARE
読み:マイフェア
外語:MIFARE

 NXPセミコンダクターズ(かつてのフィリップスの半導体部門)の近接型非接触ICカードISO/IEC 14443 Type AおよびISO/IEC 18092(NFCIP-1)で規格化されている。
目次

概要
 プラスチックのカードなどの中に、小型のアンテナとICチップ(EEPROMやマイコンなど)が搭載されている。
 受信電波を電力とするため、電池などは不要である。
 日本のFeliCaと比較すると、性能(通信速度など)が低く、価格が安い。使い捨て用の廉価品から一般的なグレードまで多岐の製品があり、このため普及している。

特徴

容量
 メモリー容量は様々なものがある。
 使い捨て用の廉価なものは64バイトから、標準的な製品で1Kiバイトまたは4Kiバイトの製品がある。
 用途が多様化して以降は大容量の製品が追加された。

寿命
 寿命は、書き込み回数の超過(グレードにより1万回から50万回程度まで)または10年間のうち早く到達した期間である。

通信
 通信には13.56MHzの電波を用いる。これは日本のFeliCaと同じ。
 通信速度は106kbpsで、これは、第1世代FeliCa(211kbps)の約半分。
 実測値の情報がないが、FeliCaと比較すると格段に遅いものと見込まれる。

暗号化
 通信データは暗号化されている。
 古い仕様のMIFARE(これはMIFARE Classicと呼ばれる)は、独自の48ビット鍵を使った暗号を用いていた。これはすこぶる脆弱で、簡単に鍵が特定でき、このためクローンカードを作ることも容易だった。
 MIFARE Plusとされる新規格では、AES-128暗号を使っており、安全性が高い。

種類
 MIFAREブランドで販売されている非接触ICカードは、これを著している時点では次の4種類である。

主な用途
 広範囲で使うものとしては、日本ではあまり使われていない。
 日本では、社員証やセキュリティカード類への利用など、主として狭い範囲内で使われている。

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