不飽和炭化水素
読み:ふほうわたんかすいそ
外語:Unsaturated hydrocarbon
炭化水素のうち、二重結合や三重結合、環構造が存在するもの。
特徴
不飽和炭化水素は二重結合や三重結合部分に付加反応や重合を受けやすい。
但し、ベンゼンのような芳香族は、不飽和炭化水素であっても付加反応よりも置換反応が起きやすい。
名称
二重結合
IUPACでは、二重結合を含む場合をアルケン(alkene)といい、この時語尾がaneからeneに変わる。
例えば次のようになる。
- ethane(エタン)→ethene(エテン) (慣用名はethylene(エチレン))
- propane(プロパン)→propene(プロペン) (慣用名はpropylene(プロピレン))
また、二重結合が複数個ある場合、その数と場所を示し、発音しやすいように数詞の前に 'a' を挟む。例えば、CH2=CH-CH=CH2なら1,3-butadiene(1,3-ブタジエン)である。
三重結合
三重結合を含む場合をアルキン(alkyne)といい、この時は語尾がyneになる。2個以上の場合はalkeneと同様にその数と場所を示す。
例えば次のようになる。
- ethane(エタン)→ethyne(エチン) (慣用名はacetylene(アセチレン))
環構造
環構造がある場合は、頭にシクロ(cyclo)を付ける。それ以外は、二重結合や三重結合での命名方法を準用する。
例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、といった具合である。
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