イボテン酸
読み:いぼてん-さん
外語:ibotenic acid

 テングタケなどに含まれる成分で、幻覚剤アミノ酸の一種であり、イソキサゾール骨格を持つ農薬成分の一つであり、同時に核酸系の旨味成分の一つでもある。
目次

情報

基本情報
 

誘導体、関連物質の例

性質


 イボテン酸には殺蝿効果もあるため、これを含むテングタケはハエトリタケの異名も持つ。洋の東西を問わず、昔から蝿殺しの成分として使われてきた。
 人体にも有毒であり、様々な悪影響を及ぼす。
 毒茸の代表ベニテングタケに含まれることで有名だが、それだけではなくテングタケ属には多く含まれる。イボテン酸という名は、イボテングタケ(学名Amanita ibotengutake)という茸から発見されたことに由来する。

旨味
 分子構造がイノシン酸(旨味成分の一つ)に似ているため、旨味がある。
 イボテン酸は、ヒトの味覚ではグルタミン酸の10倍もの旨味があるとする説がある。イノシン酸を含む毒茸はどれも味が良いとされているが、毒茸なので当然、食べれば大変なことになる。

効果
 イボテン酸は不安定な物質で、摂取すると体内でムシモールムスカリンに変化する。このため様々な幻覚症状を呈する。
 このためイボテン酸を摂取すると、イボテン酸の効果で錯乱したり興奮したりしながら、変化したムシモールで落ち込んだり鬱になったりと、真逆な症状が同時に発症する複雑な中毒症状を示す。

特徴

安全性

危険性

有害性

環境影響

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