赤血球
読み:せっけっきゅう
外語:red blood corpuscle

 血液の約半分を占める成分で、血液の機能のうち酸素運搬の働きを担うもの。
目次

概要
 ヒトの血液の赤血球は、を含む赤いヘモグロビンを主成分としている。
 ヒトの血液が赤いのは、鉄を含む血色素のヘモグロビンが酸素と結合する(つまり錆びる)ことで赤い酸化鉄となるためである。
 またエビやカニ、イカなどのように血液が青い生物の場合は銅を含むヘモシアニンを主成分とするが、これを青血球というかどうかは不明である。

特徴

成分
 ヒトの赤血球の成分の2/3はで、残り1/3が水以外の成分である。
 水以外の成分のうち、約97%がヘモグロビンであり、他の蛋白質が約2%、脂質が約1%となっている。
 つまり赤血球は、「ヘモグロビンを皮で包んだもの」ともいえる。

検査項目
 血液検査における、血小板に関する項目に次のようなものがある。()内は成人男性における正常値の参考値。

細胞
 赤血球は細胞であり、主に骨髄で作られる。
 できたての頃は細胞の証しである核を持っているが、この核を除去(脱核)して赤血球となる。また、細胞にはあるミトコンドリアも酸素運搬には不要なため、これもオートファジーによって除去される。

寿命
 赤血球の寿命は核が取れてから120日程度である。古くなった赤血球は脾臓肝臓で処理される。
 ヘモグロビンはビリルビンに分解され、鉄は再利用され、骨髄で新しい赤血球作りに用いられる。ビリルビンは肝臓で処理され胆汁となる。


 正常な人の末梢血液の赤血球数は、男で500万/μl、女で450万/μl程度であり、ヘモグロビン量は男が15g/dl、女が14g/dlである。
 赤血球量を表わす指標のヘマトリクットは全血に占める赤血球の体積の割合で、正常時で40〜45%程度である。

再検索