骨髄
読み:こつずい
外語:myeloid

 の中心部にある、血液を造る場所。
目次

概要
 この箇所が万一がん化すると、俗に「血液のがん」と言われる白血病となる。
 骨髄由来の白血病症状には様々な原因があるが、急性か慢性かに分けられる。
 なお、「血液がん」とも呼ばれるが、いわゆる「がん」化しているのは血液そのものではなく、血液を作り出す箇所(つまり骨髄)であることに注意が必要である。

特徴

白血病
 骨髄が異常を来たすと、結果として白血病症状を来たす。まだ白血病に至っていない状態は「前白血病状態」と呼び分けられる。
 前白血病状態であっても造血機能に支障が生じ健康を害するので、何らかの治療が必要である。ただし、これは難しいことが多い。

骨髄の変異
 骨髄が変異する原因は様々だが、例えば骨髄異形成症候群(MDS)という難病がある。これは遺伝子の異常により発症する。老化に伴う遺伝子変異による疾患であり、また男女比では男性に多い。
 罹患すると、貧血、出血が止まりにくくなる、感染症に罹りやすくなるなど、白血病症状を示す。
 骨髄異形成症候群(MDS)は、現時点では骨髄移植しか有効な治療法が無い。日本国内の患者は数万人ともされる。
 原因遺伝子の突き止めは、東京大医学部付属病院の小川誠司特任准教授らの研究チームが達成したことから、今後、新しい治療法の発見に繋がる可能性がある。

ダシ
 骨髄は、旨味成分であるグルタミン酸イノシン酸などが多く含まれ、良いダシが出る。
 豚の骨なら豚骨、鶏の骨なら鶏がらと呼ばれ、煮出してスープ(出汁)を作る。
 ラーメン屋などは、毎日これら骨からスープを作っているが、その作業を見ていると、鶏がらはそのまま、豚骨は骨が太いので金づちで折ってから鍋に入れているようである。コツを聞けば、あまり砕きすぎないほうが良いらしい。

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