カフェイン |
辞書:科学用語の基礎知識 薬学・精神薬編 (BPHARM) |
読み:カフェイン |
外語:caffeine |
品詞:名詞 |
メチルキサンチンの一種。覚醒剤の一種であるが、世界各国において合法である。
コーヒー、チョコレート、ココア、ガラナや、茶(紅茶、緑茶、烏龍茶等)に含有するアルカロイドで、苦みのある成分。
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概要 |
結晶水を含む一水和物と、無水物である無水カフェインとがある。
単にカフェインと呼んだ時にどちらを指すかは文脈依存である。
一水和物 |
含水カフェイン
無水物 |
無水カフェイン
誘導体、関連物質の例 |
性質 |
作用 |
主に、次のような作用が報告されている。
脳を興奮させる覚醒剤としての効果があるが、常用性は無く、また法律でも全く規制されていない。
また体内にある脂肪細胞の脂肪を分解する働きでダイエット効果、血糖値を下げる効果などが報告されている。逆に、摂取しすぎると血中コレステロール値が上がったり、骨粗鬆症の可能性が高まることも知られている。
消化液の分泌を促す効果があるため、食後に飲めば胃もたれを防ぐ働きが期待できる。しかし空腹時に大量に飲用すると胃酸過多になり、胃炎の原因となる。ミルクを混ぜて飲むと、胃にミルクの膜が張るため胃壁の刺激をやわらげる事が可能である。
薬効薬理 |
カフェインはじめメチルキサンチン類は、興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の放出抑制機能を持ったヌクレオシド「アデノシン」の受容体を遮断する。
このためグルタミン酸の働きを増加させる、興奮作用がある。
但し、他のアルカロイドなどと違って、カフェイン自身は受容体に結合する機能がないため、これ自身が直接興奮作用をおこすことはなく、ゆえに作用は穏やかである。
カフェインには、精神依存、身体依存、双方の薬物依存が確認されているが、依存性は低い。耐性の形成については確認されていない。
血管平滑筋に作用し、血管を弛緩させる働きがある。
もって循環血液量を増し、延いては腎臓を通過する血流量も増加するため、尿量が増加する。
副作用など |
頭痛とカフェイン |
カフェインは一時的な頭痛の改善に役立つ一方、連用し「カフェイン中毒」(カフェイン依存症)になると、逆に頭痛を招くことが知られる。
このような頭痛は、カフェイン禁断性頭痛と呼ばれている。
特徴 |
食品含有量 |
インスタントコーヒーで150mlあたり65mg程度とされている。
お茶(緑茶、紅茶、ほうじ茶、ウーロン茶など)はコーヒーの半分程度で150mlあたり30mgとされている。
但し、致死量は10g程度なので、コーヒー換算で約150杯分である。従って普通にコーヒーを飲んでいて、飲み過ぎで「カフェイン中毒になって死ぬ」ことはまず考えられない。
もっとも、コーヒー150杯ともなると、1杯150mlとしても100杯では15lにもなる。人間の水の致死量が体重65kgで10lから30lとされるので、別の問題で死ぬ可能性がある。
安全性 |
危険性 |
有害性 |
環境影響 |
リンク |
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