SSRI系抗鬱薬の一つ。「塩酸パロキセチン」とも。
無水物
- 分子式: C19H20FNO3・HCl
- 分子量: 365.86
- 比重: (該当資料なし)
- 融点: 118℃〜125℃
- 沸点: (該当資料なし)
- CAS番号: 78246-49-8
- ICSC番号: (登録なし)
パロキセチン塩酸塩
- 外観: 常温常圧乾燥化では白から灰白色の粉末。
- 溶解性: (該当資料なし)
1/2水和物(Hemihydrate)
- 分子式: C19H20FNO3・HCl・1/2H2O
- 分子量: 374.83
- 融点: 129℃〜131℃
- 沸点: (該当資料なし)
- CAS番号: 110429-35-1
- 化学名: (-)-(3S,4R)-4-(4-fluorophenyl)-3-[(3,4-methylenedioxy)phenoxymethyl]piperidine monohydrochloride hemihydrate
- 溶解性:
- パロキセチン (61869-08-7)
- メチルパロキセチン (110429-36-2)
ピペリジン環の4位にp-フルオロフェニル基、3位にメチレンジオキシフェニルメトキシ基が付いた構造を持つ。
パロキセチン塩酸塩は、1975(昭和50)年にデンマークのFerrosan社で合成された。後にイギリスのスミスクライン・ビーチャム製薬(現在のグラクソ・スミスクライン)により鬱病の治療薬として開発が進められた選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)である。
日本では、次の用途として2000(平成12)年に認可された。SSRIとしては日本で二番目の承認となる。
海外では強迫神経症や不安障害、ストレス障害等、強迫観念にとらわれる症状の治療薬として利用されている。
セロトニンの神経細胞内への吸収を抑制し遊離量を増やすことで神経の働きを活発にする。
一回20mgの錠剤を1〜2錠。一日一回。
効果開始まで1〜4週間程度だが、副作用はすぐに現われる。
胃腸障害や口の渇き、便秘などの抗コリン作用による副作用は少ないが、眠気や吐き気を催す。投与を終える場合、10mgごとに3ヶ月程度かけて徐々に減薬する必要がある。
個体差があるものの、性欲が消失し、飲みなれていないうちは男性で勃起しない、させても射精ができない、などの副作用が多く確認されている。
また同様に個体差だが、食欲が増えたり減ったり、それに伴う体重の増減変化が見られることがある。
用語の所属
抗鬱薬
SSRI
関連する用語
パキシル
抗コリン作用