葡萄糖を高温高圧下で水素添加して作られる、六炭糖の糖アルコールの一つ。葡萄糖還元物。ソルビットあるいはグリトールともいう。
光学異性体があるが、甘味があるのはD体のみである。
- 分子式: C6H14O6
- 分子量: 182.2
- 密度: 1.5g/cm3
- 融点: 110℃〜112℃
- 沸点: (該当資料なし)
- CAS番号: 50-70-4(D体)、6706-59-8(L体)
- ICSC番号: (登録なし)
- 化学名: 0892(D体)
D-ソルビトール
甘味は砂糖の60〜70%程度で、爽やかな甘味がある。カロリーは3kcal/gで、砂糖の3/4である。
エリスリトールの人気が高まってからは影が薄くなった。
代謝はインシュリンに依存しないため、糖尿病患者の血糖値を上昇させないという利点がある。また、この甘味料は虫歯にならないため、多く使われている。
甘味料としての他、食品の変質防止や品質保持、湿潤調整などの作用がある。
湿潤調整の機能を利用した代表がコンビニのおにぎりで、ソルビトールのお蔭で飯がパサパサにならない。
ソルビトールは糖アルコール中最大の生産量を誇る。
またこれは天然にもある物質で、海藻や果実に含まれる。例えば蜜入り林檎の蜜の部分などに多く含まれている。
糖アルコール全体としての特徴として、一度に大量に摂取すると胃腸管に影響を与え、お腹が緩くなることがある。
1982(昭和57)年にJECFA(FAO/WHO)は一日許容摂取量(ADI)の制定は不要な、極めて毒性の低い物質としてA(1)ランクに分類している。
この物質による健康への影響は広範囲に調査されているが、有害性については何も得られていない。
- 引火点: (該当資料なし)
- 発火点: (該当資料なし)
- 爆発限界: (該当資料なし)
- 刺激
- 腐食性: (該当資料なし)
- 刺激性: (該当資料なし)
- 感作性: (該当資料なし)
- 毒性
- 急性毒性: (該当資料なし)
- 慢性毒性: (該当資料なし)
- がん原性: (該当資料なし)
- 変異原性: (該当資料なし)
- 生殖毒性: (該当資料なし)
- 催畸形性: (該当資料なし)
- 神経毒性: (該当資料なし)
- 規制値
- 一日許容摂取量(ADI): A(1)ランク、極めて毒性の低い物質
- 暫定耐用一日摂取量(PTDI): (該当資料なし)
- 急性参照値(ARfD): (該当資料なし)
- 暴露許容濃度(TLV): 設定されていない
- 最大許容作業濃度(MAK): (該当資料なし)
- 分解性: (該当資料なし)
- 蓄積性: (該当資料なし)
- 魚毒性: (該当資料なし)
関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード用語の所属
糖アルコール
六炭糖
甘味料
関連する用語
葡萄糖