SDXC
読み:エスディーエックススィー
外語:SDXC: SD eXtended Capacity

 SDメモリーカードの拡張規格として登場したもの。XCはeXtended Capacity(高容量)で、HC(大容量)を超える容量を意味する。
目次

概要

由来
 2009(平成21)年1月7日(現地時間)にSD Associationが発表した。
 製品は、2010(平成22)年2月頃から発売が開始された。

改良点
 SDXCは、SDメモリーカード Ver 3.00として規定された、上位互換仕様である。
 初期のSDメモリーカードは2Giバイトまでが仕様上の上限だった。後継のSDHCで32Giバイトまでに対応したが、SDHCに容量制限をもたらした原因はファイルシステム(FAT32)だった。
 そこでSDXCはファイルシステムも変更し、最大2Tiバイトまで対応可能とした。

用途等
 SDHCと同様、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機パーソナルコンピューターなどでの対応が見込まれている。

規格団体
 SD Association(SDアソシエーション)が設立されている。

後継仕様等
 SDカードを利用する分野において、今のところ2Tiバイトの容量で不足するような需要はないらしく、このため後継仕様も発表されていない。

特徴

寸法
 サイズは32mm×24mm×2.1mm。約2g。
 SDメモリーカードと全く同じ大きさである。

ファイルシステムと容量
 最大2Tiバイトまで対応可能となった。
 従来、普通のSDメモリーカードがFAT12/FAT16、SDHCがFAT32で容量制限が厳しかったが、新たに開発されたexFATファイルシステムを採用することで、大容量に対応した。
 従ってSDXCは従来のSDメモリーカード対応機器では利用できない。SDXC対応の機器が必要である。
 exFAT自体は16Eiバイトまで対応するが、SDXCは最大2Tiバイトである。これは2Tiバイトの壁があるためで、次にSDカードに容量制限を課してきた壁は「マスターブートレコード」だった。
 2Tiバイトで不足するようなことになれば、次はGPT(GUIDパーティションテーブル)を採用した超高容量カードが登場することになるのだろう。

パソコンとのアクセス性
 USBなどに接続して用いるメモリーカードリーダーが様々に市販されている。

インターフェイス

物理層
 コネクターはこれまでのSDメモリーカードシリーズと同様に9ピンである。
 電源電圧3.3V(2.7〜3.6V)とSDHCと同様。
 UHS-I(UHS104)では信号電圧が1.8Vに下げられたが、従来の3.3VのSDインターフェイスも利用可能である。またUHS-IのSDR104モードではデータ通信クロック(SDCLK)が最大で208MHzに高速化されている。

UHS
 先代のSDHCは「クラス」というグレードを定義していたが、SDXCの世代から登場したUHSインターフェイス対応のカードでは、インターフェイスの種類とモードでこれを表示するようにした。
 UHS-Iの時点で、UHS非対応機器でのスピードクラスは「10」相当となる。
 SD Associationは、UHS-IIを更に倍速にする計画を発表している。

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