FAT16
読み:ファットじゅうろく
外語:FAT16: File Allocation Table 16

 FATの一つで、FAT領域のクラスター番号を16ビットで管理するファイルシステム(ディスク管理方法)のこと。
目次

概要
 FATは、クラスターリンク情報をテーブルとして持つことを特徴とするファイルシステム(ディスク管理方法)である。
 このクラスター番号を16ビット長で管理するものがFAT16ということになる。

特徴

対応環境
 FAT16はMS-DOS 3から対応された。但し、MS-DOS 3はセクター数を16ビットでしか指定できないため、32Miバイト以上のパーティションを切ることができない。当時はこれが「32Mバイトの壁」と呼ばれていた。
 このためPC-9801でSCSIの大容量ディスクを使うには、MS-DOS 5を待たねばならなかったが、DOS5以降、ハードディスクドライブMOなど、多くの媒体に利用されている。

クラスター番号
 それまで12ビットで管理していたクラスター間リンクのアドレスサイズを16ビットに拡張し、同時にセクター数を32ビットで管理するようになった。
 これにより1パーティションで最大2Giバイトまでのディスクを扱うことが出来るようになった。
 但し、2Giバイトのパーティションではクラスター長が32Kiバイトにもなってしまうため、とても不効率である。

クラスターサイズ
 ボリュームのサイズに応じて、次のようなクラスターサイズがデフォルトとして使われている。
 なお、FAT16は8Miバイト未満のボリュームに対応しない。これらはFAT12が使われる。またFAT16ではWindows NT 4.0を使っても最大16Giバイトまでしか対応しない。
 また4Giバイトを超える場合、セクターサイズが512バイトよりも大きくなる。

FAT64
 ちなみにWindows NTでは64Kiバイトのクラスターが利用できるため、倍の約4GiバイトまでのディスクをFAT16で管理することができる。
 この特殊なFAT16を、俗に「FAT64」などということがある。
 一般にFATの後の数字はクラスター番号のビット数だが、この場合の64はそれとは無関係で、クラスターサイズが64Kiバイトであることを表わしている。
 Windows NT 4.0では更に128Kiバイト、256Kiバイトまでが仕様上存在するが、これらをFAT128やFAT256と呼ぶのかは定かではない。

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