SpursEngine |
辞書:科学用語の基礎知識 半導体商品名編 (INIC) |
読み:スパーズ-エンジン |
外語:SpursEngine |
品詞:商品名 |
東芝が開発した、メディアストリーミングプロセッサー。
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概要 |
PLAYSTATION 3で採用されたCPU、Cell Broadband Engine(以下、Cell)の技術を用いた、動画像処理専用のプロセッサー(GPU)である。
2007(平成19)年9月20日に発表され、開発サンプルは2007(平成19)年10月2日〜6日の「CEATEC JAPAN 2007」で公開された。
特徴 |
動画像処理に特化することで、Cellの高性能と柔軟性を生かしながら、1.5GHz動作で消費電力10W台という低消費電力を実現させている。
頭脳部 |
CellはCPUであるため、CPUコアとしてPowerPCである「PPE」を中心に、RISCプロセッサー「SPE」が繋げられていた。
SpursEngineはCPUではなく、コプロセッサーであるためPPEはない。代わりに、SPEやバスを管理するための制御プロセッサーが搭載される。
SpursEngineでは、SPEはCellの半分の4個を搭載する。削られた4個は、ゲーム機であれば画像のエンコード、デコード用に使われることが多かった。このSpursEngineでは動画像はMPEG-2とITU-T H.264に特化しているため、代わりにそれぞれのエンコーダー、デコーダーが搭載されている。
メモリー |
メモリーはCellと同様にRambus社の「XDR DRAM」を使用する。
CellのメモリーコントローラーMICの同等品が搭載されていると考えられる。
I/O部 |
I/OまわりはCellとは仕様が異なる。
CellはバスコントローラーBICでFlexIOを提供したが、SpursEngineではPCI Expressを採用している。
コンセプト |
このプロセッサーは動画像処理専用である。
パソコンで使うことが想定されているが、いわゆるグラフィックプロセッサー(GPU)としての機能は持っていない。これは、PLAYSTATION 3でもNVIDIAが開発したRSXをGPUとして使っていたのと、同様のコンセプトである。
パソコンにPCI Expressのカードとして搭載された場合は、PCI Expressを介してCPUから映像情報が入力され、処理した映像をPCI Expressを介してCPUやGPUに渡す、というシステムが想定されている。
リンク |
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