SRB-A改良型
読み:エスアービーエイ-かいりょうがた
外語:SRB-A: Solid Rocket Booster-A
固体ロケットブースターA改良型。
SRB-A
の改良型で、
H-IIAロケット
の7号機から13号機までで使用された。国産で、開発はIHIエアロスペースである。
目次
仕様
主要諸元
性能
特徴
資料
現状の性能
実験条件
実験結果
仕様
主要諸元
全長: 15.1m
外径: 2.5m
質量: 77トン
推進薬質量: 66トン
推進剤にポリブタジエン系推進薬HTPBコンポジットを使用する大型
固体燃料ロケット
で、H-IIAロケットの第一段(
LE-7A
)に連結して使用する。
性能
使用するごとに仕様差が存在するらしい。幾つかの資料の数値を統合すると次の通り。
最大推力(真空中): 2,245kN〜2,285kN
燃焼時間: 120秒(139cBeat)〜128秒(148cBeat)
真空中比推力: 280秒(324cBeat)〜281秒(325cBeat)
高圧燃焼モータと長秒時燃焼モータが用意されている模様である。
特徴
2003(平成15)年11月に
H-IIAロケット6号機
の打ち上げで
SRB-A
の分離失敗事故が発生した。
ノズルの改良が必要となり、開発中だった
SRB-A2
を踏襲し、信頼性向上を目的として開発された。ノズル形状は、SRB-A2と同じく、コニカルノズルからベルノズルに変更し、スロート出口径を拡大し、局所エロージョン対策、スロート出口圧力の低減を実現した。
また性能よりも信頼性を高めるため、推力を落とし燃焼時間を長くするという、余裕を持たせた設計に変えた。
また、SRB-A分離失敗の直接的原因は、何らかの理由で分離用の配線を焼き切ってしまったと考えられたため、配線位置の変更なども施されている。
資料
現状の性能
JAXA
が2005(平成17)年1月12日に
種子島宇宙センター
固体ロケット試験場において実施した「SRB-A改良型」の認定型モータ地上燃焼試験(その2)による、実験結果は次のとおり。
実験条件
試験日時: 2005(平成17)年1月12日11:00(@124) 点火
試験場所: 種子島宇宙センター竹崎固体ロケット地上燃焼試験場
気象条件: 天候は曇り、風速11.5m/s(10m/cBeat)
気温
9.9℃、
湿度
63%、気圧1015.1hPa
実験結果
下記規格値は、真空比推力に対するものである。
燃焼時間: 114秒 (計画値115秒)
最大推力: 2035kN (計画値2020kN)
最大燃焼圧力: 10.5MPa (計画値10.5MPa)
真空比推力: 284.0秒 (規格値282.5±3秒)
平均比推力(海面上): 242.9秒 (規格値241±2.6秒)
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