白熱電球
読み:はくねつでんきゅう
いわゆる普通の電球で、ガラス球内に封入された
フィラメント
を発光させる
電球
。
目次
概要
特徴
由来
特性
対蛍光灯
今後
補足
照度
種類
フィラメント
封入ガスによる分類
形状
口金
消費電力
概要
白熱電球は、暖かみのある光色を特徴とする
光源
である。世界中で使われているため量産効果もあり、一個50円〜100円程度と安価に購入できるのも魅力である。
光を通す素材、一般にガラス球の中に入れた
フィラメント
に
電流
を流し、その際の発熱に伴って発光する光源であり、その性質から
温度放射光源
に分類される。
ガラス球の中に空気があると発光体がすぐに燃え尽きてしまうため、ガラス球の中から空気を除くことを目的とし、真空にしたり、アルゴンや窒素などの不活性ガスを封入している。
電球やそれに類するものは古くからあったが、1879(明治12)年にこれを最初に実用化したことで知られるのが
トーマス・エジソン
である。
特徴
由来
麦球から1000ワットを超える巨大な電球まで、様々なものがある。価格が安く、簡単に点灯するのも特徴である。
電球やそれに類するものは古くからあったが、これを最初に実用化したことで知られるのが1879(明治12)年の
トーマス・エジソン
である。エジソンは電球を実用化したが、発明者ではない。
トーマス・エジソンが初めて実用化した白熱電球のフィラメントには竹が使われていた。
特性
点灯までの時間 ‐ ほぼ瞬時
寿命 ‐ 短い
発光効率 ‐ 悪い
安定器
‐ 不要
力率
‐ 100%
出力の多くは
赤外線
や
熱
で、
可視光線
は僅かである。出力に占める光の割合は、可視光線約10%、赤外線約72%で、残りは封入ガスの対流その他で消失する。
電球は発光の瞬間に大きな電流が流れるため、頻繁に点滅を繰り返すと寿命を縮めることになる。
対蛍光灯
白熱電球の特徴は次の通り。
蛍光灯
と比較し、導入費が安価である
蛍光灯と比較し、消費電力が大きい
今後
エコロジーと称し、白熱電球の生産は次々と終了している。
メーカーが代替として提供しているのは、電球形蛍光灯やLED電球である。電球よりも高効率で省電力、かつ長寿命でありエコロジーだとする。しかしLED電球、量産が進み価格も下がってきたとはいえ、まだ白熱電球に肉迫するような明るさと価格の製品はない。
メーカーも電器店も、安い電球では売っても儲からないので、エコという理由を付けて高いものを売りつけようという魂胆もあるのだろう。
補足
照度
白熱電球の照度は、古くはろうそくの光度を由来とする燭(キャンドル)で表現された。
燭(キャンドル)はやがて
国際単位系
(SI単位)の
カンデラ
に変化するが、後に消費電力(ワット数)で表わされるようになって今に至る。
なお、ワット(W)で照度を表現するのは白熱電球だけであり、蛍光灯ふくめ他の光源は、光束の単位である
ルーメン
(カンデラにステラジアンを乗じたもの)を使っている。
種類
フィラメント
古くは竹が
フィラメント
に使われ、特に京都八幡男山の竹が良いとされ、輸出されていた。竹を炭化したものがフィラメントとなった。
その後は、
タングステン
などの金属フィラメントに移行し、今に至る。
封入ガスによる分類
フィラメントが燃えないようにするため、酸素以外のガスが封入される。
真空電球 ‐
真空管
のように、中を真空にした電球。最初に実用化されたもの
アルゴン電球 ‐
アルゴン
を封入した電球。現在の主流である
クリプトン電球 ‐
クリプトン
を封入した電球。アルゴン電球より長寿命
キセノン電球 ‐
キセノン
を封入した電球。クリプトン電球より長寿命
ハロゲン電球
‐
ハロゲン
を封入した電球。
シャンデリア
等で使う
形状
電球の品番は「LW100V36W」のように書かれ、頭の英文字が形状や種類を表わしている。
一般電球
L ‐ 透明型(クリア)
LH ‐ 半コーティング(セミホワイト)
LW ‐ 白色塗装(ホワイト)
レフランプ(反射形白熱電球)
RF ‐ 散光形
RS ‐ 集光形
ボール電球
GC ‐ 透明型(クリア)
GW ‐ 白色塗装(ホワイト)
ビーム球
BF/BRF ‐ 散光形
BS/BRS ‐ 集光形
CRF ‐ 散光形(クールビーム)
CRS ‐ 集光形(クールビーム)
コンパクト
KR ‐ クリプトン球
口金
電球の接点部分を口金といい、この直径も様々ある。ソケットの径にあったものを購入しないと使えないが、口金変換アダプターというものも市販されている。
様々なものがあるが、電灯用は一般にEから始まる記号で表示されている。
E10(10mm)
E11(11mm)
ハロゲン電球
などに多い
E12(12mm) 常夜灯など
E17(17mm) クリプトン電球、ボール電球、電球形蛍光灯などに多い
E26(26mm) 一般的な白熱電球
E39(39mm) 高圧ナトリウムランプ等の大型球用
乗用車用ランプその他で使われるものは次の通り。
G4(4mm)
BA15d(15mm)
前照灯
など
BA15s(15mm)
後退灯
、
方向指示器
、
制動灯
など多数
P15d(15mm) オートバイの球根
P28s(28mm)
B22d(22mm)
消費電力
概ね、消費電力と明るさは比例することから、明るさの目安としてワット数が示されている。
現在は省エネなどの工夫により、表示されているW型と、実際の消費電力は一致しない。
製品ラインナップとしてよく見かけられるのは次の通り。どの種別を提供するかは、電球の種類によって様々である。
20W型
25W型
30W型
40W型
50W型
60W型
75W型
100W型
150W型
200W型
300W型
500W型
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