火星
読み:かせい
外語:Mars
太陽系
の第4惑星。太陽系の
惑星
中で唯一赤く見える。
太陽
・
月
・
金星
に次ぎ、
木星
と共に全天で四番目に明るく見える天体である。
目次
概要
基本情報
衛星
特徴
構成成分
軌道
水の存在
大気中のメタン
地名
命名基準
主な地名
探査
発見
発見者
名前
概要
基本情報
規模
赤道半径: 約3,389.5km
偏率: 0.0059
体積
: 0.151 (地球=1)
質量
: 6.4219×10
23
kg、0.1074 (地球=1)
密度
: 3.93g/cm
3
赤道重力: 0.38 (地球=1)
脱出速度
: 5.02km/s(4.3km/cBeat)
移動速度等
自転周期
: 24時間37分 (1.0260日)
赤道傾斜角: 25.19°
公転周期
: 686.98地球日 (1.88089太陽年)
平均軌道速度: 24.08km/s(20.8km/cBeat)
会合周期
: 779.9
太陽日
公転軌道
長半径: 1.5237au
離心率
: 0.0934
傾斜角
黄道面: 1.849°
不変面: 1.680°
位置
近日点黄経
: 336.095°
昇交点黄経
: 49.535°
重力
は
地球
の1/3で、
水星
とほぼ同じ。
気圧
は地球の0.7%の約7hPa。
衛星
衛星は2個。
番号
衛星名
距離
半径
質量
発見者
年
(
Mm
)
(km)
(kg)
1
フォボス
(Phobos)
9.4
11.1
1.08×10
16
ホール
1877
2
デイモス
(Deimos)
23
6.3
1.80×10
15
ホール
1877
特徴
構成成分
地球の1/200の僅かな
大気
が存在し、主成分は
二酸化炭素
。
太陽熱は地球の半分にしかならず、
気温
は常に氷点下である。
火星の表面が赤いのは、地殻の主要成分である酸化鉄のためだと考えられている。
軌道
公転軌道の
離心率
は0.0934であり、
水星
(0.2056)に次いで二番目に離心率が大きい惑星である。
地球と火星の
会合周期
は約780日(2年2ヶ月)だが、丁度2年ではなく余りの2ヶ月があるために、会合ごとに距離が大きく異なってくるのが特徴である。15〜17年に一度大接近が起こり、2003(平成15)年8月27日の大接近は、過去79年ぶりとも6万年ぶりとも言われる大接近となった。
水の存在
極部分などに
氷
が観測され、かつては
水
があったと考えられている。
更にはクレバス内や地下などには今もなお多くの水があると考える研究者もおり、地球外生命体の存在が期待されている。
大気中のメタン
NASAの火星探査車キュリオシティー(Curiosity)の分析によると、火星の大気中には地球型生物の痕跡となる
メタン
は存在しないことが明らかとなった
火星には、以前より
微生物
がいるとする説があった。地球型の生命の多くはメタンを生成する。メタンは生命活動と無関係にも生成されるが、メタンが観測されれば、地球型の生命の存在を証明することになる。
しかし結果は、火星大気中にメタンが全く無かったわけではないが、極めて微量であり、生命由来は考えづらいレベルだった。この結果はメタンを生成する火星の微生物が現存する可能性はほぼ皆無ということを示した。
但し地球の微生物であってもメタンを生成しない種類は多数あることから、今後の同様の研究では、他の物質の調査が進められるのではないかと見込まれる。
地名
命名基準
古くから天文学者が火星を望遠鏡で観測し、模様に名前を付けることをしていた。
この当時は特にルールはなく、他の星と同様に神話などから採られたほか、例えばイタリアの天文学者ジョバンニ・スキアパレッリはヘラス、アルカディア、エリシウム、大シルチス、といった地球の地名や空想上の地名を付けた。
その後は、大きなクレーターには著名な科学者の名前を、小さなクレーターには地球の街の名前を、大きな谷には各国語で火星を表わす単語を、それぞれ使うようになった。
主な地名
マリネリス峡谷
(またはマリナー渓谷)
タルシス台地
アケロン谷
オリンポス山
タルシス三山
(Tharsis mountains)
アスクレウス山
パボニス山
アルシア山
アラビア大陸 (火星)
ワサビ地区
サシミ
スシ
大シルチス
探査
これまでに様々な探査機が送り込まれている。火星探査機は数多いため、一部のみ記載。
マリナー3号
(アメリカ) 失敗
マリナー4号
(アメリカ) 1965(昭和40)年〜1967(昭和42)年
マリナー6号
(アメリカ) 1969(昭和44)年
マリナー7号
(アメリカ) 1969(昭和44)年
マリナー8号
(アメリカ) 失敗
マリナー9号
(アメリカ) 1971(昭和46)年
ヴァイキング1号
(アメリカ) 1976(昭和51)年
ヴァイキング2号
(アメリカ) 1976(昭和51)年
マーズ・グローバルサーベイヤー
1997(平成9)年到着
パスファインダー
1997(平成9)年
マーズ・オデッセイ 2001(平成13)年到着
マーズ・エクスプレス
(ヨーロッパ) 2003(平成15)年到着
スピリット
(アメリカ) 2004(平成16)年到着
オポチュニティー
(アメリカ) 2004(平成16)年到着
のぞみ
(日本) 失敗
マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO) (アメリカ) 2006(平成18)年到着
フェニックス (アメリカ) 2008(平成20)年5月軟着陸
キュリオシティー (アメリカ) 2011(平成23)年11月打ち上げ
フォボス・グルント (ロシア) 失敗
Mangalyaan (インド) 2013(平成25)年11月5日打ち上げ
メイブン (アメリカ) 2014(平成26)年9月22日到着
マーズ・オービター (インド) 2014(平成26)年9月24日到着
発見
発見者
火星の存在は古くより知られており、発見者は不明。
初めて望遠鏡で火星を観測したのは望遠鏡発明者
ガリレオ・ガリレイ
である。
名前
英名Mars(マーズ)は、
ローマ神話
の戦いの神
マルス
に由来する。これは
ギリシャ神話
のAres(
アレス
)に相当する。
これは火星の色が赤であるため、赤=戦い・血、から連想されたものである。
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