接地側電線
読み:せっちがわでんせん
外語:N: Neutral

 電線のうち、大地に接地されているほう。いわゆる中性線のこと。略号は「N」で、これはニュートラル(Neutral)を意味する。対するは非接地側電線
目次

概要
 電柱上のトランス(柱上変圧器)の部分で対地アースされている電線であるため、接地側電線と呼ばれている。日本では、二つあるコンセントの電極のうち、長い方が接地側電線である。
 この電線の電位が基準電位であり、日本ではもう片方の非接地側電線との電圧(線間電圧)が100Vとなっている。
 名称は似ているが緑色の接地線(アース線)やそれを繋ぐ接地極とは全く異なる。接地側電線は原則として白い電線を使う。

特徴
 接地側電線の白線は確かに電柱のトランスから接地されているが、これはトランスに何かあった場合でも低圧側線路の対地電圧が150Vを超えないよう計算された値以下の接地抵抗値をもったB種接地となっている。対して緑線のアースは理想的には100Ω以下、漏電ブレーカーが付いていれば500Ω以下のD種接地であり、役割が異なる。
 これは赤か黒で漏電が起きた場合、これと別の緑を使ったD種接地で電気を逃がすことによって、逃げた分の電流を感知し漏電ブレーカーが動作する。しかしもし白線にアースを繋げてしまえば、白線を通して通常のルートで戻って来てしまうため、漏電ブレーカーが動作しない。工事ミスがあれば白線が接地相と違うこともあり、他の正しく接続された機器との関係で、漏電どころか短絡の危険性もある。
 接地側電線(白線)は確かに接地されているが、接地極(緑線)とは仕組み、役割が異なるので、注意が必要である。

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